「撤退の本質」 森田松五郎、杉之尾宣生
失敗の本質、戦略の本質と読んでいた。別にシリーズでは無いが、解説が野中郁次郎なので意識している感じである。
軍事と企業を対比させて分かり易いと思った。
①大東亜戦争開戦前夜ーダイエー(事前に的確な見通しが必要)
②日露戦争の戦争終末指導ー松下電器(無理な論理は駄目)
③信長の金が崎撤退ー日産自動車(決断は迅速に)
④南京でのビスマルク的転換ーIHI(事実を見る目)
⑤電撃戦ーノキア(先見の明)
⑥キスカ撤収作戦ーブラザー工業(タイミングが大切)
⑦旅順攻略ーニチロ(臨機応変に)
⑧帝国陸軍ーカネボウ(隠された事実)
著者自身が、後からだったらなんとでも言えると記述している。
対比を見ただけで成功か失敗か分かる。成功には成功の、失敗には失敗の理由がある!
もっと色々あると思うが、選ぶのも一苦労だなと思う。
「勝者敗因を秘め、敗者勝因を蔵す」
この言葉がよく出て来る!意味を調べてみた。
過去の成功体験は、必ずしも今日の勝利に結びつかない、それどころか、かえって弊害となる場合が多い。逆に、過去の失敗体験から、学ぶべきことが多い、ということです。
ホンダの三現主義
「現場・現物・現実」
分かりやすいですネ!
子供のころから兵庫県で育ったので、スーパーといえばダイエーであった。
特にダイエーの栄枯盛衰は辛い物がある!
ノキア・ブラザー工業・ニチロについては撤退と言うか転進の話だが、良い話である。
又南京の話はうなずける。何故そこで引けなかったのか?
失敗・戦略・撤退と読んだ。何か得るものがあったと思う。
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