「謎解き 関ヶ原合戦 戦国最大の戦い、20の謎」 桐野作人
慶長5年(1600)9月15日、徳川家康と石田三成が覇権をかけて戦った関ヶ原の戦い。豊富な史料や研究書などを読み解いていくと、家康の会津征伐、義に殉じた大谷吉継の西軍加担、島津義弘の戦闘不参加、小早川秀秋の日和見などの通説が覆される。はたして諸将の思惑や作戦とは―天下分け目の関ヶ原合戦の全容がいま明らかに。
著者の本は何冊か読んでいる。
関ヶ原と言えば、学生時代に読んだ司馬遼太郎に洗脳されている。
いまだにその面白さから抜けれない。
今回は小説では無い。
20の謎と題して各々を分析している。
特に印象深かった謎が何点かある。
①宇喜多秀家は精鋭だったのか?
福島正則6000名と渡り合ったが自軍は17000名と言われている。これと互角ではもう一つではないか?
多くの家臣が出奔している。いかに二郎の好きな明石全登が善戦しても限界があったようだ。
②秀忠軍が徳川本軍?
この説を聞いた時は、なるほどと思った。が著者は冷静に分析している。状況に合わせた配置で何も秀忠軍を
保険で残した訳ではない。納得!
③直江兼続
三成との密約はあったのかと言われれば、そう言う空気はあったんだろう。著者が記述している京都と会津の往
復には20日かかる。密約なんて出来ないだろう。
よくドラマで見るのは、上杉景勝の帰国の際に佐和山に直江が寄って三成と密談する!
これも無理がありそう。
直江状、写ししかないようなのだが、あったんだろうと思う。
三成挙兵で、家康は引き返すが、景勝は追撃しなかった。
後方の憂いを無くしてからだと!伊達と最上を屈服させてから関東乱入か?
④気が付いたこと・・・・・
真田の活躍は無かった・・・・・
三成を追い詰める七将の名前は記述されていなかった。
これはどうもメンバーが変わっているのが真実か?
二郎は、加藤清正・加藤嘉明・福島正則・黒田長政・池田輝政・細川忠興・浅野幸長と思っていた。
脇坂・蜂須賀の名前もあるみたい。どうなんでしょうネ?
七将と、七にこだわり過ぎではないか!
五大老・五奉行・・・・(はっきりしていないのは豊臣政権もかなりいい加減では?)
沢山のエピソードがあり面白かった。ただ入門書では無いと感じた!
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