武田信玄の人材活用術(山本七平・戸部新十郎より)
会社に置いていた本がある。山本七平、武田信玄論(乱世の帝王学)だ!
片付けの最中にちらっと見てみた。読んだ時に感心したところがあるのを思い出した。
人材の活用方法だ。ちょっとまとめてみた。
よく言われているが、信玄の人材評価術がある。
①うっかりしている人を、落ち着いた人と見そこなう。
②軽率な者を、すばしこい人と見そこなう。
③ぐずな人を、沈着な人と見そこなう。
④そそっかしくて、早合点にあわせる人を敏捷な人と見そこなう。
⑤もののわからぬ人は、道理が分からないので、はっきりとものを言わないが、それを慎重な人と見そこなう。
⑥何の思慮もなくものを言う人を、利発者と見そこなう。
⑦信念のない者は知りもせぬ事を作りごとして、意外と強情にいいはるが、それを固い信念を持った負けず嫌いの人間と見そこなう。
納得する項目がほとんどだ!
エピソードも多い。
ある時武田家を去らなければならない人がいた。信玄は見送るべからずと申し渡した。
どうどうと見送った同僚がいた。責められたが言い返した。
「そもそも同輩を見送ると言う事と、武田家に忠誠を尽くすと言う事は別である」
これが織田信長なら即座に首は飛んでいる。
この辺は武田信玄だ。問題を分けた。
「何何某の行い良し!以後命令に背くべからず!」
一度は許すと言う事だろう!
「渋柿の木を切って小練を継ぎ木するのは小心者のすることである。渋柿は渋柿のままで役立てなければならない!」
渋柿は渋柿のまま育てて役立てる。甘柿に作り変えて口当たりよい部下だけ可愛がって、渋柿のようにひと癖もある部下を除外してはいけない。
と言う事らしい。
しかしこれには別の意見もあるようだ・・・・・・・
以上が特に印象に残った!
他にも色々あるようだ。
三人の武者の武道の話を聞く子供の態度
①口をあけて、語る者の顔を見ているばかり。
②耳をすまし、少しうつむいてこれを聞く。
③語る人の顔を見て、少しずつ笑い、笑顔で聞いている。
④途中で席を立つ。
2番目の子供が楽しみと言う。
3番目は才知が過ぎて人の憎しみをかう。
蒲生氏郷はこういう場合、目を輝かしていたと言われている。
自分はどうか?
絶対に武田信玄にはなれない!
武田信玄論(乱世の帝王学)は読み返そう!
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