「孫子」の読み方⑦・⑤勢篇・山本 七平
⑤勢篇 組織力で勢いに乗れ
戦闘に巧みなものは、戦勝を勢いに求めても人に求めない。
「勢」 にのると俊発的に相手を圧倒する。
では 「勢」 とは何か?
「形勢逆転」
形が変われば勢も変わる。
「形」 を外的静的量的とすれば、「勢」 は内的動的質的で、両者は密接に関連している。
「時世」 と 「時勢」
時代の形が変われば、その新しい 『形』 の 『勢』 にのる者も変わる。
大軍を統制するのには、小部隊を統制すると同様に力を発揮させるのは編成による。
『形』 と『命令伝達』 の完備である。
戦いは正攻法的に対峙し、奇襲を加えて勝つ者である。
戦勢は奇襲・正攻の二つだが、この組み合わせでさまざまな戦術が生じる。
言っている事は大変よく分かるが、出来る出来ないは別問題!
桶狭間の戦いと硫黄島の戦いが出て来る。
この解説は非常に分かり易い。特に硫黄島の栗林中将の戦い方の例は分か理易い。
巧みに敵を誘導する者は、わざと隙を見せて敵を誘い込む。
その場所に敵を動かしてじっと待ち、敵を叩く!
「カッコいい決断などした事が無いし、必要ない」
「朝令暮改を恐れるな」
決断とは 「形」 を決定すること、それによって 「勢」 が生じる。
それもせず部下の尻ばかり叩いているのは、自らの無能を示しているにすぎない!
« 「孫子」の読み方⑥・④形篇・山本 七平 | トップページ | 「孫子」の読み方⑧・⑥虚実篇・山本 七平 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 本・零戦 その誕生と栄光の記録(2012/12)・堀越 二郎(2016.04.23)
- 本・韓国人がタブーにする韓国経済の真実(2011/6)三橋貴明・室谷克実(2016.04.22)
- 三橋貴明の、「大マスコミ 疑惑の報道」を読んで……… 万華鏡写輪眼の瞳術「別天神」(2016.04.21)
- 本・愚韓新論(2014/2)三橋貴明(2016.04.20)
- 本・物語 イランの歴史 誇り高きペルシアの系譜・宮田律(2016.04.19)
「名言格言」カテゴリの記事
- 本・交渉術 (2011/6)・佐藤 優(2016.04.10)
- 仕事でのトラブル……… 「泣く子と地頭には勝てぬ」(2016.03.10)
- 本・「ズルさ」のすすめ(2014/12)佐藤 優(2016.02.11)
- 本・お金に強くなる生き方 (2015/10)・佐藤 優(2016.02.02)
- 本・人に強くなる極意(2013/10)・佐藤 優(2015.10.20)
「山本五十六」カテゴリの記事
- 本・零戦 その誕生と栄光の記録(2012/12)・堀越 二郎(2016.04.23)
- 戦闘機・紫電改 引き上げられた紫電改を巡る物語 「撃墜 3人のパイロット」(2016.04.21)
- 映画・ヒトラー暗殺、13分の誤算(2015.10.25)
- 本・第二次世界大戦 影の主役―勝利を実現した革新者たち(2013/8)⑤太平洋・ポール・ケネディ(2015.10.01)
- 本・第二次世界大戦 影の主役―勝利を実現した革新者たち(2013/8)④ノルマンディー・ポール・ケネディ(2015.10.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント