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2012年5月 5日 (土)

「孫子」の読み方⑧・⑥虚実篇・山本 七平   

⑥虚実篇  戦いは変幻自在に
虚実。虚々実々!
面白い例が出ている。
ビルマで戦った英国は、最初日本の戦い方が分からず対応に苦慮したようだ。
ところが、やがて試験の模範解答通りに動く事が分かった。
『自らを無形に置いて、相手の形に対するように軍を動かす』
日本軍の参謀、陸大での秀才はそうでは無い。
この話から山本五十六を思い出した。
自分の参謀に黒島亀人を選んだ。人が違えば考えも違うのに、黒島以外は同じ回答になる。
黒島だけが独創的な作戦を言う!
戦死前、黒島を変えようとした。その時小沢治三郎が推薦した人物も変わり者だったようだ!
そう思うと、山本五十六は孫子を理解していたのだろうかと思ってしまう!
話がそれた。

歴史は繰り返さず、まったく同じ生涯を二度とおくる事が無いように、同じ戦いが繰り返される事は無い。
歴史の教訓は、あくまで教訓であり、同じ事が再現すと思ってはならないし、現状が半永久的に固定すと思ってもならない。
そのため、
常に正確な情報を獲得し、組織は柔軟にし、運用は常に新しい情勢に対応したものでなくてはならない。
『水の流れ』のように自己を規制して来る外部の変化に対応する。

小牧長久手の戦いが例として出て来る。
戦う場所を知り、戦う場所をしりうるならば、千里の遠い地でも敵と会戦出来る。
戦う地を知らず、戦いの日を知らなければ。左右・前後の部隊は互いに救援できず、数里の近くでも救援できない。
終戦間際の 「在支皇軍百万健在」
広大な中国に百万いても各個撃破されるだけである。

兵の多い少ないが全てではない。敵の正確な情報をつかみ、自分の方は無にして、秘匿する。

なかなか出来ないでしょうネ!

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