「孫子」の読み方⑮・⑬用間篇・山本 七平
⑬用間篇 謀略活動に力を入れる
必ず勝ち、誰にも勝つ勝利を獲得出来るのは、事前に敵情を完全に知っているからである。
この 『先知』 すなわち 『予め知る』 は鬼神に祈り、星占いなどし、先例から類推できるものではなく、必ず
人を使い、それによって敵情をつかむことで、できる。この為に間者を用いる。
間者には五種類ある。
1)因(郷)間:敵国内の民を用いる
2)内間:敵の役人を用いる
3)反間:敵の間者を逆用する
4)死間:故意に偽の情報を敵の耳に入れる
5)生間:敵中に潜入させ、絶対に生きて情報を持ち帰らせる。
例として、秀吉の小田原の陣が出て来る。
情報機関の責任者は腹臣中の腹臣でなければならない。
この時の責任者は、堀秀政ではないかと推測している!
それに秀吉の謀略の先生の存在を示す。小早川隆景から毛利輝元の謀略の話を聞いている。
まるで身近に置いている技能者の存在だ!
秀吉は元就にならって小田原城内の 「守将・右左・謁者・門番・舎人」 まで調べ上げ、その人脈をたよって相手に連絡したのは確からしい。
ここで秀吉と家康の駆け引きがある。
北条側が家康の寝返りの噂を流す。
家康は、秀吉が14・5騎で各陣営を巡視している時、井伊直政の秀吉攻撃の進言も蹴った!
ここら辺りはアンウンの呼吸と言うべきか?
的確な情報の握らずに動けば、失敗するに決まっている。
太平洋戦争の日本軍そのままである!
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