「孫子」の読み方④・②作戦篇・山本 七平
②作戦篇 早期収束をを心がける
戦場の大部分の日時は輸送と行軍すなわち自らの輸送についやらされるのであって、いわいる「ドンパチの戦闘は一瞬だと言える。」 そして、国力の損耗はこの輸送時に生じる。
戦争は長く続けるものではない。
戦術がまずくとも早やかに終結すべきで、戦術が巧みで長く戦争を続けた例は聞いた事が無い。
戦争を巧みに行なう者は、一度召集した者をもう一度召集する事は無く、食糧・飼料を三度も輸送させる事はしない。
戦争にならざる場合は、まずくとも速急に終結を図る。
これを個々の戦闘を 「速戦即決」
「兵は拙速、速戦即決こそ日本軍の得意とするところ」 と豪語していた将校がいたそうだ!
自己正当化!自分のやっている事を、恣意的な引用で正当化している!
短期間で決着をつけるべきで、長期戦になるのは立派ではない。
その長期戦の中の各戦闘を、速戦即決でやっても意味は無いとされている。
一面撤退、一面進出。
撤退は拙速を要するが、進出も拙速を要する!
一面撤退、一面進出の同時断行は可能かも知れないが、損害を覚悟しなければならない!
要は難しいと言う事のようだ!
将の慎重に考慮する所の者は五つあり。
1)理:物事の筋道を正しく治める。
2)備:用意万端を遺漏なく整える。
3)果:決断して行なう事。
4)戒:事を生じる前に、慎重に事を行なう。
5)約:事を簡略にしてすべて大本を取り不要のことは取り除いて煩わしいことをはぶくこと。
あらゆる方法で闘争を回避せよ。万やむを得ないときは拙速できりあげろ、そうしないと競争力を失う。
日露戦争は当てはまるような感じがする。が太平洋戦争はどうかなと思う内容だ!
大陸からの無条件撤退と言う選択氏もあったようだ。
中国は海軍が無いので、撤退すればそれで終わりで、それ以降は金を使わないでよい!
中国大陸を一撃出来ると考えた日本軍!
著者自身フィリッピンで食料を現地調達するよいうに、大本営から命令されたようだ。
それを「孫子の兵法」と言う参謀もいたそうだ!
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