田中角栄の昭和 (朝日新書)・保阪 正康
田中角栄とは、いったい何者だったのか?
時代によってつくられ、時代をつくりかえた政治家。大衆の欲望を充足させた、悲しき代弁者。
死したのちにも強力な「遺伝子」を残した絶対権力者―。
昭和史研究の第一人者が異能宰相の軌跡を検証し、歴史のなかに正しく刻印する。
著者の本もよく読む。「瀬島龍三」 が初めて読んだ本だった。
興奮した!それ以来折にふれて読んでいる。
田中角栄は立花隆が生々しく描いていたので知っているつもりだ。
学生時代、日本列島改造論で首相になった。
何も分からない頃に、学歴もなく首相になったのを見て凄いと思っていた!
日中友好は何か田中でなければ、福田では駄目と言う事を中国が言っていた。
そんなに凄い人なのかと思ったと同時に、中国が日本の首相を決めるのかと思った!
最初の書き出しがビックリする。
戦争から合法的に逃げ出す方法が書かれている。
角栄の支持者で実際にそうして逃げた人からの話は生々しい。
戦争なんかで死んでたまるか!
異能宰相と言う言葉が当てはまる気がする。
日本の高度成長と共に生きていた事が良く分かる。
読んでみてから思ったが、長編だ!
記憶力があるのを売りにしている。
何かややこしい疑惑の話には顔を出しているようだ!
炭菅汚職から得た3つの教訓
①政治資金は自前で造り、他人には頼らない。
②法律に熟知する。
③地元新潟3区の陳情は何としても実現する。
迫力がある。
苦労もない秀才官僚なんか対抗できない。
日本列島改造論!
首相の座を勝ち取る。
中国へ行く!
弱気になる大平を叱咤激励する!
このあたりは面白い。
日ソ外交の田中の役割もある。
ケンカ別れも恐れないようだ!土壇場で相手が折れる!
ここらは天性のものなのか?
評価されても良い内容と思うが・・・・・
政権を取り、絶頂期にいながら人が離れて行く!
この政権は、金と女で駄目になる!
実際にそうなる。
石油危機。今の原発の問題と比べるとどうなのかなと思う!
「金権選挙」 「企業ぐるみ選挙」
そうこうしているうちに、立花隆、児玉隆也のレポートが出る。
まさしく金と女だ!
ロッキード問題。
ロッキードだけでなく歴代金を受け取っている。
何故俺だけなのか!
逮捕。
選挙での異常な得票!
田原総一郎が、ナショナリズムにもとづいた資源外交で、虎の尾を踏んだと!
田中角栄は防衛面で協力もせず、資源だけよこせと言っても通らない事を理解していた。
今の政治家に読ませたい!
その為、8回の外国出張、のべ25ヶ国を訪問したようだ!
日本の亜流、異形の総理として永遠に語り継がれるのだろう!」
晩年は寂しかっただろう!
良く考えてみればまともに田中角栄の評伝を読んだのは初めてである。
印象深かったです!
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