サムスンの決定はなぜ世界一速いのか①・吉川 良三
家電や半導体における韓国企業の世界的躍進を支えたもの、それは「すばやい意思決定」である。詳細なリサーチや顧客ニーズの把握により、新興市場を素早く制圧することを可能にしてきた韓国流の意思決定術を解説!
実際にサムソンに10年近く務めた実体験が語られる。
わずか10数年前は、韓国も危うい状態だったのに、今の状態だ。
テレビは圧倒的に負けている。その他いろいろ負けている。
かっては日本のモノマネと言われていたが、危機以来考えを変えた。
著者はサムソン、李健熙会長自ら電話されて誘われる。
会長は早稲田大学で学んだとは言え、良く日本人に声をかけたと思う。
著者自身そんなに長くいるつもりではなかったが10年務めた。
韓国の日本人町に住まずに、韓国の中に住み、韓国人と話をして、韓国語も覚えたとある。
出来る人がそこまでやれば、人もついて来てくれると思う。
ゴジップめいた事は記述していない。
韓国と日本の考えの違い。
韓国は、「金の為に働く」 とはっきり言う。
日本は、「社会貢献」 と言う。
日本は、金金と言う事が汚い、という風潮がある。
貪欲になっていない。
どちらがいいかという問題は、色々回答がある。
著者言う!
韓国、「金と度胸でいいとこ取り」
中国、「金と脅しでいいとこ取り」
何かを得るには、「産みの苦しみ」 がある。
李健熙会長は危機の時、50歳だったが70歳に見えるほど苦しんでいたそうだ!
上昇機運に乗り出した時、現状に満足している経営幹部を一新したそうだ!
恐らく自殺に追い込まれた人もいるのではないかと思う。
そこまでの危機感をもっていたと言う事が記述されている。
頭が痛いですネ!
日本の 「足し算方式」。韓国の 「引き算方式」
製品化すのに、それをつくるコストを計算し、製造原価や確保したい利益を加算する、足し算方式。
売れる価格を調査し、そこから削減できる原価を算出して、製品化する。引き算方式。
ニーズに合うやり方があるが、新興国の場合は引き算方式が良いのだとは思う。
それを徹底している。売れるものをつくる。
有機テレビがある。最初はソニーが先行した。
価格が問題で製品化にまで至らなかった。
が韓国は、「多少高くても省エネのなります」
相手の求めるものをつくる。
携帯電話がある。
電話とメールが出来ればよいが、そんな機種は無い。
そこである物を使っている。
何の必要があるのかと思う!
日本でもおそらくそう思って使っている人は多いと思う。
日本でそんな物が売れる理由が分からない。
もっとも電車に乗って、ずっと携帯を触っている学生から見ればこちらがおかしいのでは?
世界で日本の携帯が売れないのは分かる。
自分も発展途上国にいる人ですワ!
日本は、顧客のニーズに応えていない。
良いものなら売れると思っている。
新興国はそんなものではない。そこで買って帰る。持って帰る。
欲しいのがなければよそへ行くだけである。日本の求めている差は必要無い。
となれば待たせるのではなく、品数も多くユーザーの希望に添う物を切らさないでおく事も必要とある。
在庫管理も問題があると言う。
韓国も今は追われる立場である。李健熙会長はそれを見越していると言う。
慢心しないように、さまざまな手をうっていると言う!
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