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2013年7月 9日 (火)

徹底分析川中島合戦・半藤 一利

上杉謙信と武田信玄がぶつかり合った、戦国最高の大合戦。その魅力は、「義」 の上杉に 「理」 の武田という両者がそれぞれの戦略のもとに知恵をしぼり合い勝利をつかもうとする、 人間力の発現にある。いかに時代が移ろうとも戦場で戦うのは「人間」。それを2人の名将はいかにマネジメントしたのか。本書では、合戦の経過を今日の戦理に照らしつつ分析し、勝者の条件を考える。異色の歴史読み物。 

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武田信玄は忍人と言われる。
目的の為には手段を選ばない!
何故信玄だけがそう言われるのか?
そう言う要素があったんだろう。
上杉謙信は、恐らく日本史上最高の戦術家と言う。
強い!
兵も強い!
局地戦では無比と言われる。
なんとなく上杉謙信に親しみを感じていた。
単騎、信玄に斬りかかる。子ども心に興奮した!
引き分けと言われる。が贔屓によって結果はわかれる。
著者は謙信に軍配を上げている。
新田次郎は、土地を確保したとして信玄に軍配を上げている。

実際に戦場を確認している。
山本堪助の 「啄木鳥の戦法」
謙信の 「車懸りの戦法」
松本清張の、「信玄戦記」 に車懸りの地図が出ていたのを覚えている。
年を取ると夢も希望も無くなる。
若かりし頃は、こう言う戦法で、勝利を導く!
そんなものにあこがれた!

著者が実際に兵が山道を歩けるのかどうか?
何人なら何mの郷里になるかの検証結果を載せている。
信玄の棒道もそんなに輸送できない。
それならば、信玄2万、謙信1万3千の兵も危うい!
もっと少なかったのではないかと?
巷説の啄木鳥戦法の、兵を山道を歩かしたが無理との結論!
著者も言っているが、ある程度巷説にしたがい検証している。

ここで著者の専門分野が出て来る。
『孫子』『呉氏』『六韜』『三略』『戦術論』『戦争論』『海戦要務令』『統帥綱領』『統帥参考』『作戦要務令』
これらの古典?からの引用が多い!
又小説家の記述も多い。松本清張・新田次郎・井上靖・坂口安吾・壇一雄等が出て来る。
読んでいて面白い!
ミッドウエー海戦まで例えで出て来る。
分かり易いと思う!

又王貞冶の話が出て来る。
著者はガキの頃から知っていたようだ。
この本は、まだ巨人の監督時代だ。

著者が面白い心配をしている。
確か新田次郎も、長篠の闘いのエッセイで記述していたが、両軍3万以上が野宿している。
この糞尿の始末をどうするのか?
そんなに長く対峙していられない。
トルコのカッパドキアの洞窟。敵が来れば、ここに隠れるが壷?に入れて封をして置いておく。
敵が去ったら、外に出して肥料にする。
出し入れするだけでも疲れる!
ここには実際に入ったのでよく分かる!
著者は穴を掘って埋めたと言っている。
しかし行軍するときに、踏みつけたのではないかと思う・・・・・・

信玄は不幸だ!
同時代に、日本史上最高の戦略家、織田信長がいて、」最高の戦術家とも言うべき上杉謙信がいた。
生まれた土地も甲斐であり、信長のように鉄砲を重視出来ない環境だったようだ!
いろんなエピソードが沢山記述されている。
大変面白かったです!

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