外交敗戦―130億ドルは砂に消えた①侵攻・手嶋 龍一
それは、大蔵省、外務省の暗闘が招いた結果に他ならなかった。湾岸戦争終結後、クウェート政府が発表した感謝国リストに“JAPAN”は存在しなかった。
130億ドルもの国家予算を投じ多国籍軍を支援しながら、ニッポンを迎えたのは、世界の冷笑だった。
戦略なき経済大国の 「外交敗戦」を、 『ウルトラ・ダラー』 の著者が圧倒的な情報力で描ききる。
読んでいて辛くなる!
FSXの続編にあたる感じ。圧倒的な情報力で描かれると言うのも分かる。
読んでいて思ったが、日本は省益が合って国益がない!
この時思った事は、公明党の主張である。
条件付き賛成、後方支援に使うことを前提とする。
おかしいんじゃない!
これは思った。
イラクのクウェート侵攻がある。
クウェートは金満国である。石油で潤っている。
支配者達は、イラク軍が国境に迫っても何もしないで、遊びふけっている。
アメリカの国民は何故クウェートの為に血を流さなくてはならないのか?
日本は何もしないのか?イラク・クウェート産の石油が12%の輸入量でありながら・・・・・
日本はいかに中東に依存しているのか?
最初に瀬島龍三の訪米がある。
この侵攻に、サウジアラビアが反応する。
バルダル王子が動く。
アメリカの軍事的援助を求める。
日本にも好意的である。
何故ならサウジ一国で戦費を調達出来なのが分かっている。
期待は日本だ!
イラクの戦略!
フセインは、アラブ首脳にクウェート侵攻は無いと明言した!
アラブ以外にこの発言をして、騙しても大きな問題ではない。
アラブ同胞を騙した事は致命的だと。
サウジと言うか、西側にとっての最悪のシナリオ!
クウェート侵攻後、速急にサウジアラビアへ侵攻しなかったのは何故か?
アメリカの用意も出来ていない時にやればどうなっていたか?
静かなる戦争時、開戦前にイラクが、イスラエル攻撃に走ったらどうなった?
アラブの同胞に対する侵攻なので、イラク包囲網が出来ていたと言う。
が、ここにイスラエルが絡んでくるとそうではなくなる!
どうしても対イスラエル戦が優先される。
アラブVSイスラエルの全面対決になる。
そうなれば収拾が付かなくなる。
最悪のシナリオになる。
イラク・イラン戦争の当事者イラン、。中立を守ると言うが、イスラエルが参戦すれはイラン側に立つ!
シリアは?
ここで面白い話がある。蛙の子は蛙!じゃなく鳶の子は鳶か!
シリア大使、小野寺龍二。第2次世界大戦のスウェーデンの小野寺信の息子!
シリアのイスラエルへの攻撃の可能性は少ない!
探り出す!
中国大使とえらい違い!父は切らなくてもよい腹を切って責任を果たした!息子は切らなあかん腹を切らなかった!
イラクのイランへの空軍機の避難の情報!
この情報を聞き出す場面だ面白い。やはり金と酒と女なのか?
イスラムに酒を持ち込むのは大変だ!
著者の表現も面白い。
日本の情報など、歯牙にもかけなかったアメリカもこの情報は、続報を求めた!
イランも老練な大国と言う!ペルシャの末裔である!
わざと日本を通じてリークしたかもしれない。
日本と言うのがミソなのか?
どうもあの当時の日本の国会を見ていて思っていたが、人的貢献で参加する気は無かった!
金も出さない木だったのではないか!
憲法を盾にとっている。
しかしアメリカは、日本が自衛隊を派遣するのは難しいと分かっている。
それならば後方支援に回るなどやる事はあるはず!
掃海艇、給油船を出してくれれば貢献になると言われていたようだ。
これに対しても反対意見があり出来ない!
反対する方もどうかなと思う!
反対するのは、対外的な交渉などした事がないと思う!
協力する気がないと言われても仕方がない!
小田原評定・・・・・・・・
船舶派遣でも民間になる。何かあった時の補償はどうなるのか?
それなら別組織でと言うことだが、又揉める!
やにがなんでもやると言う気がないと感じた。
要はかってに戦争しているのになんで日本が関係しなければならないのか?
万年野党になると、考えなくなる例なのかと思ってしまう。
隣が火事なのに、燃えているのに何で、誰が消火するのかと議論しているのと変わらない!
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