物語チェコの歴史―森と高原と古城の国・薩摩 秀登
九世紀のモラヴィア王国の誕生以来、歴史に名を現わすチェコ。栄華を誇った中世のチェコ王国は、そののち、ハプスブルク家に引き継がれ、さらに豊かな文化を生み出した。二十世紀に至って、近代的な共和国として生まれ変わったのち、第二次世界大戦後の共産化によって沈滞の時代を迎えるが、ビロード革命で再出発した。ロマンティックな景観の背後に刻印された歴史を、各時代を象徴する人物のエピソードを核に叙述する。
時代毎に、代表的な人物のエピソードを紹介しながらチェコの歴史をたどる。
10章ある。こう言うまとめ方も面白い。
①幻のキリスト教国モラヴィア
②王家の為に生きた聖女 『聖人アネシュカ』
③皇帝の住む都として 『カレル四世』
④「異端者」から「民族の英雄」 『フス』
⑤貴族たちの栄華
⑥書籍づくりに捧げた生涯
⑦大学は誰のものか
⑧大作曲家を迎えて 『モーツァルト』
⑨博覧会に賭けた人たち
⑩「同居」した人々、そしていなくなった人々
面白いと思ったのは下記の話だ。
キリスト教国モラヴィアが、9世紀半ばにビザンティンにキリスト教の司祭、教師の派遣を依頼する。
何故ビザンティンなのか。
ローマ教皇に断られている。
面白い話だ。初めは西と結びつこうとした。が東になった。
ローマと結びついていたら歴史は変わっていたのか?
強制的にキリスト教に改宗さされる。もとは自然の神を崇拝していたようだ。
キリスト教を何語で教えるのか?
ラテン語?スラブ語?
その中でキリル文字(現在のキリル文字の原形)が造られたようだ。
民族も複雑と思う。アベール人、ブルガール人。
東フランク王国、ブルガリア王国がある。対立する。
大国ではあったんだろうが、滅亡する。
1200年頃にプシェミスル家が王になり、断絶してルクセンブルク家になる。
ここからカール四世が神聖ローマ帝国皇帝となり、プラハを大国にする。
大国は金がかかる。
スペインのように新大陸に黄金郷を持てばよいが、なかなか難しい。
ドイツ王にもなり、ローマにも遠征する。
チェコ王冠諸邦を創設する。
かってない繁栄を享受するが、長くは続かなかったようだ。
沢山の建築物もある。
偉大な皇帝だったんだろう・・・・・
ヤンフス!
火あぶりにあう。よく分から無いが、権力争いの犠牲者なのか?
宗教に寛容と言うか、関心の薄い私から見れば、ああまで殺し合いをすることが出来るのかと思ってしまうが・・・・
時代が合わなかったのか?
貴族達の栄枯盛衰が記述されている。
これは分かり易い。
時代が良く分かる。そうやって没落して行く。
1918年、第2次世界大戦が終わり、チェコスロバキア共和国が出来る。
1992年に協議離婚する。
スロバキア語を喋る人達をスロバキア人と言った。
少しこじつけじみている?
チェコ語と変わらないと言う。
第2次世界大戦後、チェコスロバキアに住んでいた300万人のドイツ人を国外追放する。
財産は没収する。
いまだに尾を引いている。
いかにドイツが侵略したからと言って、有無を言わさず追放するのはどんなものなのか?
ユダヤ人も完全に姿を消したと言う!
時代毎のエピソードがあり面白かったです。
10月にチェコにも行くので参考になりました!
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