司馬遼太郎 歴史のなかの邂逅〈6〉村田蔵六~西郷隆盛
日本史上最大のドラマともいうべき明治維新で、「三傑」と称された大久保利通、木戸孝充、西郷隆盛をはじめ、岩倉具視、江藤新平など、立役者となった人々の足跡―。第六巻には、この国の将来像を描くためのヒントがちりばめられた二十一篇を収録。
無名の人がいる。
歴史上に一度だけ名前が出て来る。
美濃浪人、所郁太郎。
切り刻まれた井上聞多を畳針で縫う。
適塾の出身だそうだ。緒方洪庵の言葉!
「医者と言うのは、人を救うために生きているのであって、自分の為に生きているのではない」
栄達を求めないと言う事か?
井上聞多を生かすために登場した事になる。
こう言う無名の人が沢山いたのだろう!
長州人、白井小助。
栄達を求めなかった?
がいびりに来る。いびられるのは山県有朋・伊藤博文・井上聞多・品川弥二郎・・・・・
昔を知っている人はややこしそう・・・・・
剣豪商人、大塚万之助、伊予宇和島出身。
田宮流の免許皆伝。抜刀術、居合い!
金貸しの手代になる。
腕がたつのは、鬼に金棒なのか?
坂本竜馬に会い、土佐藩後藤象二郎を紹介される。
英国との商品の納入について交渉する。交渉能力はあった。
鳥羽伏見の戦いで、」宇和島藩の米を高値で売ってもうけた?
土居通夫、大阪財界では、忘れられない名前となった!
肥前佐賀鍋島藩、葉隠れ!
薩長土肥、会津藩などは高い教育水準だったと言う。
旗本8万騎とは違ったようだ。だから薩摩の芋に負けたと、幕臣が言う!
佐賀藩は気違いじみていると言う。教育熱心なのが・・・・・
落第すれな、家録の8割が召し上げられる。
皆必死で勉強する。
が、大隈重信は批判的である。
要は、一つの型にはめようとする!
大隈重信は自由が欲しかったのではないか?ゆえに早稲田大学を造った。
葉隠れがある。
これに、孔子も釈迦も楠木正成も武田信玄も、鍋島家に仕えた事が無いのだから、崇敬する必要はない!
とあるそうだ。これをもってしても内容が分かると言うのが、大隈重信!
この藩は、幕末にアームストロング砲を造った。それだけの技術はある。
江藤新平がいる。大久保利通と並んで創造の才があると言う。
鋭い頭を持っていたのだろう・・・・・
山県有朋、井上馨を追求し、息の根を止める寸前までいった。
大久保利通。
西郷は愛されたが、大久保は憎まれたと言う!
外遊し、プロシアの政体をとりいれた。
江戸遷都の話、秘話がある。
はじめは、大阪遷都で決まりそうだった。(歳月にあったが、肥前佐賀、鍋島閑叟はロシア対策もあり東北への遷都を言っていた!)
が、匿名の投書がある。大阪は首都で無くとも衰えない。
江戸は首都で無くなればただの寂れた漁村になる。寒市とも言う。
それに新政府は金が無い。大阪では役所造りに金がかかる。江戸は既設
転用できる。
この話を大久保が往時を振り返ってした。
その場に前島密がいた。投書の本人だ。本人は功を誇らない!
知っている人が、本人がいると言った!しばらく言葉が無かったと言う!
大久保は家康を尊敬した。神君と幕臣のようにたたえた。
幕末、岩倉具視と組んで相当あくどい事をやったと言う!
著者は小説家だから平気で記述できる。
事実と思うが・・・・・・
西郷隆盛。
「日本の政府は、結局は太政官と言う。明治以降本質は変わっていなと言う!」
これは皮肉なのか?嫌味なのか?
明治以降に日本をどうするか?
西郷隆盛は考えていなかったという!
①本人は、自身が無能であると自覚している。と言うより自分が何者か分かっている。
②郷中頭になる。まとめ役だ。普通20歳までだが24歳まで務めたようだ。人望がある?相撲大会の商品も西郷から貰ったら喜びが違ったそうだ!
③西郷隆盛は郷土主義者と言う。郷土の連中を信じた。弟従道と大山巌がもっともすぐれていて、幕末まではフォロー出来た。
がその後は、従道曰く、単なる人殺しで信じがたいほどアホである桐野利秋であり、賢愚さだからぬ篠原国幹と言う。
その連中が、兄を誤らしたと言う!
西南の役と言うが、桐野利秋がどういう国家像を持っていたのか?
恐らく帝国だと思われる。
④主君島津斉彬亡き後、久光との葛藤に苦しんだと言う。長州の木戸孝允が西郷を嫌ったと言う。
これを西郷は悩んでいたと言う。内情を知り西郷の苦しみが分かったと言う!
村田蔵六~大村益次郎。
著者の持論だ。指揮官の才能なんて分からない。何処にあるのかも?
分からないままに終わる場合もありゃ、さっさと死んでしまう場合がある。
稀有な才能と言う。学校の成績では無い!
木戸孝允はそれを理解していた。
だから村田蔵六を見出し、抜擢する!
非業にお死を迎えるが、最後に薩摩の反乱を予測していたと言う!
やはり読んでいて楽しいエッセイです!
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