名将と名臣の条件・中村 彰彦
人物の器量は、運命の分岐点で明らかになる。真田幸村、保科正之、山本八重、東郷平八郎…。
戦国武将から日露戦争の名将まで、浩瀚な史料の読解と一方に偏しない公正な史観が掘り起こした、選りすぐりの傑物たち。その人物の魅力を堪能させる歴史エッセイ。
いつもながら沢山のエッセイがある。
著者ほどになれば色々はところからの依頼が多いのだろう!
どうしても同じ題材の事も書くのだろう。
保科正之、会津関連は多い。
直江兼続も多い。
著者のまとめ方の特徴なのか?
戦国時代から明治と順番に整理されている。
直江兼続、真田幸村から始まり、関ヶ原の島津・小早川・宇喜多が描かれる。
そして著者お得意の保科正之がある。
会津、日清日露戦争がある。
知っている話も多いが、やはり面白い!
高遠城がある。
一度信州の小さな城跡に行ってみたいと思っていた。
飯田、飯山、海津・・・・・・・
著者の本を読んでいて是非に高遠城へは行きたくなった。
今度行ってみよう!
仁科五郎信盛!武田勝頼の弟で織田に抵抗して玉砕した。
武田の意地を見せたと言う。
申し訳ないが、一日で落城している。
退勢状態だったとはいえ、もう少し頑張ばれなかったのか?
条件は違うと思うが、もっと籠城している城は多いと思うが・・・・・
筑前岩屋城なんかもある。島津の猛攻に耐え玉砕した。半月は頑張った。
城の縄張りは中世の状態を踏襲していて、
主要な城門は枡形虎口形式の櫓門であり、長大な長塀に囲まれた近世城郭であったと言う。
援軍を期待できた筑前岩屋城、勝頼の援軍を期待できない信盛!
配下の兵も分かるのだろう・・・・・・・
次は保科正直の父正俊の籠城。相手は上杉景勝。
守り抜く!やはり援軍が期待出来たからなのか?
正之が養子として行った先である。
そして保科正之のエピソードが記述される。
浪人対策!由井正雪、別木庄左衛門の襲撃案が出て来る。
「映画 柳生一族の陰謀」では、夏木勲が徳川忠長の家臣として登場する!
女は怖い!正之ほどの人物でも、実の娘を殺す、継室を持つ。
第一次世界大戦のドイツの捕虜の扱い。
捕虜収容所の所長は、旧会津藩士の長男!
賊軍としてえらい目にあったことが、こういう対応になったと言う。
会津藩の名奉行の話。
維新後、松平容保の罪を問わない代わりに、そそのかしたものの処分を要求される。
長州藩が都落ちした時、3人の家老が切腹した。
それに合わせたように3人の責任者を出す。
二番家老、二番家老は会津の戦いの時に切腹している。一番家老は蝦夷に行って戦っている。
切腹している家老も数に入れてくれたようだ。
そして四番家老が切腹する。菅野権兵衛。
断罪ではなく、切腹の形をとらせることにより武士の名誉を守った。
こうしたのが保科家であるのは良い話と思うが・・・・・
会津藩関係の話はもっと普及されてもよいのではないかと思うが!
著者の思い入れが伝わってくる。
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