本・兵庫頭の反乱『ばてれん兜』・神坂次郎
歴史の陰の巨魁を描く傑作歴史譚8編の一編である。
上杉かぶき衆!
前田慶次がいる。
家康の会津侵攻に対して、名のある浪人が集まる。
この話は司馬遼太郎の関ヶ原で知っていた。
主人公、『岡左内!』
奇妙な癖?趣味がある!
金を貯めることに執念がある。
仕えたのが、蒲生氏郷と言うのが面白い。
蓄財癖がある。
草履つくりに精ををだし、それを売って銭稼ぎに夢中になっている。
評判は悪い!
貯めた金を貸して利息を稼ぐ!
趣味は貯めた銭を座敷いっぱいに撒きひろげ、ふんどし一つでころげまわる!
誰かに言われた・・・・・・
二郎と同じやないかと!
馬の口取りの主に真似て蓄財に励む。
左内が褒める。
その夜“黄金の精”が表れる。
小さな老翁があらわれる。
「金貨の聖霊じゃ!長年にわたる我らへの手厚いもてなしが嬉しゅうて、貴殿と一夜を明かしたい」
一晩語り明かしたと言う・・・・・・
小田原出陣に際して、名馬を小判70枚で買う。
皆、驚く!
氏郷に言われる。「武辺のたしなみあっぱれであるぞ!」
そして加増される。
氏郷亡き後上杉景勝に仕える。
1万石から千石になる。
関ヶ原の合戦、上杉の財政はひっ迫している。
家臣が左内に金を借りに来る。
貸してくれると分かれば次々借りに来る。
そうして主君に永一万貫を献上する。
ここぞと言う時に使う。
官兵衛と同じか?
だれも悪く言わなくなる。
乱戦時に政宗に一太刀浴びせる。
上杉が米沢に移った時、旧主蒲生家に復帰する。
元の一万石に戻る。
政宗にも三万石で誘われるが断る。
死に臨み、主君に黄金を献上する。
人に貸付たる金銀の手形証書を焼き捨てさせる!
奇士?
しかし草履作りはそんなに儲かるのか?
金貸しと言うのも儲かるのか?
官兵衛の祖父も金貸しで蓄財したと言う!
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