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2014年11月30日 (日)

本・人間というもの・司馬遼太郎

『竜馬がゆく』『坂の上の雲』などの膨大な作品群によって、人間とは何か、日本とは、日本人とは何かを問い続けた国民作家・司馬遼太郎。本書は、数ある名作・名随想のなかから、混迷の現代社会を生きる上での道標とすべき珠玉の言葉を、テーマ別によりすぐったアフォリズム集である。歴史・文明への透徹した洞察、人間への温かなまなざし―司馬文学の魅力を濃密に凝縮したファン垂涎の一冊。

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確かに面白い。何回か読んでいる。
単行本で読み、文庫本でも何回か読んでいる。
この度又ブックオフで見つけて買った本である。
面白い!
気になるのを集めてみた。

1、美人はわが身が美しいと思えばこそ、より美しくみえ、美しさを増す。才ある者は思いあがってこそ、膂力がある者はわが力優れりと思えばこそ、力を発揮する。『期待が人を育てる?』
2、人の一生は短いのだ。好まざることを我慢してやるより、好むことを磨き伸ばす。その方が大事である。
3、「一隅ヲ照ラス者、コテ国宝」最澄。
4、たとえ小人でも長所をとって小職に用いればよい。ただし長官に据えたり重職につけると国家をくつがえす。
5、人の好意をよろこばぬとかえって人は裏切る。
6、「世を動かすのは、これだ」 これは欲望をさす。
7、人間の一生のうち、飛躍を遂げようとおもえば生涯に一度だけ、渾身の知恵をしぼって悪事をせねばならぬ。
8、国家に責任をもっている専門家とか、その専門家を信用する世間の常識というものほどあやうくもろいものはない。大正末期から昭和初期の高級軍人や高級官僚は日本の把握が出来ず、幼児のようであった。
9、戦争は補給が決定する。その原則通り日本は負けた。
10、世間は他人の批評をするときはすべて道徳家になる。『大変よく分かる』
11、古来将軍の才能ほど稀有なものはない。源平争乱で将才を持ったのは義経だけである。戦国時代も数人しか出ていない。
12、光秀が聞く。勝手の秀吉の家臣に秀吉とはどう言う男だ。少しのてがらでもビックリする褒美をくれる。光秀は考え込んだようだ。
13、家康は誰よりも、信玄・謙信・信長・秀吉よりも長命だった。
14、家康は衆議にかけた。自分の案があっても幕僚の意見を聞いた。そうして幕僚たちの頭脳を練らした。『信玄もそうだったようだが・・・・』
15、白河以北は敬語が少ない。スチュワーデスを東北から採用しにくい。『和歌山は?』
16、日本と日本人は、国際世論のなかではつねに無視されるか、気味悪がられるか、はっきり嫌悪されるかのどちらかである。『まるで今の現状である』
17、日本人はその主君に対して忠誠心がない。『戦国時代まではそうなんだろう』
18、陸軍にあっては「戦車は戦車である以上、敵の戦車と等質である。攻撃力も防御力も同じである。これに疑問をいだくことは禁忌である。
19、名将とは臆病であらなければならない。それが自軍の欠点と利点を考える。
20、すぐれた謀略とはわざわざ罠を造ることではない。それは見えすいた作為で謀略ではない。たまたま発生してくる事象に少し手自然に近い作為を施すと言う。又ウソは誠実につかねばならない。誠心誠意だまさねばだませない!
21、人の運命は九割は自分の不明による罪だ
22、ある人物をひとに観察させるとき、よほどの器量の者にそれを見せなければ印象をあやまる。『信長の評価か?』

大変面白い本です。
時間がある時に読みかえしている本です!

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