本・生き残りの戦略・田原総一郎他『本家毛利輝元を救った婆々羅の旗印・新宮正春』
混迷を続ける日本経済。生き残れるのは、組織の活用力を最大限に引き出した企業だ。
軍団の活用方法を常に考えてきた戦国の英傑達に、この組織活用力を学ぶ。織田信長の組織活用術、強力な結束力を誇った徳川軍団、いっし乱れぬ動きの武田武士団などなど、勝敗を決める組織活用術を歴史に学ぶ。
珍しく吉川広家が記述されている。
と言っても関ヶ原前後が主である。
勇将、吉川元春の3男であるが、長兄元長が早く死に家督をついだ。
アクの強い性格と言う。
殿中で浅野長政と殴り合いの喧嘩をした。
関ヶ原で広家は兵を動かさなかった。
それが毛利の為だと。
百戦錬磨の広家から見れば、西軍が勝つ事は有り得ない。
家康の勝利と読む!
が毛利の外交僧、安国寺恵瓊は三成と組む。
毛利が西軍に付くことによって勝利を得る。
さすれば毛利は得るものは大きい!
かっての毛利の両川、吉川元春・小早川隆景の役目を、安国寺恵瓊・吉川広家が引きつぐ!
かっての連携は無い。
バラバラである。
責任は秀吉にあるのか?輝元なのか?
西軍の大将に祭り上げられるが、広家は家康に通じる。
広家は黒田如水、長政親子と親しい!
長政に家康に取り次いで貰う!
長政は家康から広家の交渉役を任される。
この辺りが、タヌキおやじと言われる理由なのか?
広家に言質を取られないようにする。
家康は勝利後を早くも考えている。
福島正則、本多忠勝、井伊直政、黒田長政が連署した起請文がある。
輝元の無罪と、領国の安堵である。
忠勝と直政の血判まである。
が家康は何も約束していない。
毛利本家の墨色の一文字三星紋の流れ旗と、小早川家の金のバレンの指物、
吉川家の赤い婆々羅の馬印!
この3つが揃った時、毛利は恐るべき力を発揮した。
関ヶ原では、小早川は裏切り、吉川は兵を動かさなかった。
毛利本軍の秀元は吉川にさえぎられて動けない。
安国寺、長束、長宗我部と毛利を合わせれば3万の兵がいる。
これが家康の陣に突っ込めばどうなっていたか?
面白いイフであるが・・・・・・
家康は毛利輝元の隠居と、領国の没収を言い渡す。
そして長門・周防の二国を広家に与える!
広家は必死で処分の撤回を嘆願する。
結果あらためて、嗣子秀就に長門・周防の二国を与える。
広家には岩国3万石を与える。
これをどう思うか。読みは正しかったが詰めが甘いのか?
三成が言う。
毛利家を潰さなければ東軍諸将に与える土地が無い!
冷静に考えればそうなんだろう!
武断派でもある広家にはそこまで頭が回らなかったのか?
が毛利本家は残った。
家康の恐ろしさが身にしみただろう!
毛利本家からは、吉川家は良く思われなかったが、広家は甘んじて受け入れた!
しかし最もよく、元就の教えを守ったと言う!
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