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2014年12月 8日 (月)

本・黒田官兵衛・長政の野望 もう一つの関ヶ原・渡邊大門

関ヶ原合戦。武将たちは、戦いの直前までどの軍に与するのかに苦悩していた。軍師伝説を検証することで明らかになってきた黒田官兵衛・長政の暗躍の事実。関ヶ原合戦に賭けたふたりの知られざる野望に迫る。
稀代の「軍師伝説」を検証し、黒田父子の暗闘の真実に迫る。

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著者の本も何冊か読んでいる。
押しつけがましくなく、面白く読める。
出自は何処か?
近江・木之本か?
播磨・黒田庄か?

どちらも行ったが、熱の入れように差を感じた。
木之本は「軍師 官兵衛」にかけていた。
地元の人の熱気を感じた。交通機関も確かである。
西脇荘厳寺は、展示場は無人だった。
交通の便も悪い。
著者言うには、いずれも「帯に短し襷に長し」か?
本書の内容は下記の通りである。
①   秀吉没後の政局    黒田氏台頭の契機
②   九州の情勢変化    黒田氏と大友吉統
③   関ヶ原合戦      長政の活躍と苦悩
④   九州における関ヶ原  官兵衛、最後の賭け

秀吉の没後から始まる。
官兵衛は吉川広家をかっていたようだ。
著者は三成襲撃の七将を、藤堂高虎、蜂須賀家政としている。
加藤嘉明、池田輝政ではない。
秀吉没後は知っていることがほとんどである。

そして九州の情勢になる。
大友宗麟の息子、吉統が記述されている。
どちらか言うと、出来の悪い息子であり、大友家を衰退させた張本人と言う。
果たしてそうなのか?
九州攻めの前に、島津に領国を提示する。
それによると、九州攻め後の、薩摩・大隅の二か国から見ればよいと思うが・・・・・
この時、大友吉統はかなりよい!
豊後一国、肥後半国、豊前半国、筑後一国とある。
肥前一国は、毛利輝元。筑前一国は直轄領。
残りが島津とある。
もし島津が戦わなかったら、官兵衛は豊前6郡は貰えない。
面白いイフと思うが・・・・・
ともあれ島津は戦うが、降伏する!
九州攻めにも活躍したのだろう。
結局大友吉統は豊後一国になる。
豊前に入国した官兵衛は、中津に城を築く。
天守は無かったようだ。
ここで一揆にあい、苦労する。
肥後の一揆、宇都宮鎮房の成敗。
朝鮮出兵があり、大友吉統はヘマをして改易される。

そうして西の関ヶ原に突入する。
本戦は長政が大活躍する。
地方版、九州の関ヶ原の主役は官兵衛である。
本戦での長政の活躍が記述されている。
特に福島正則を東軍へに引きみ!
吉川広家を通じて毛利輝元を戦わせない!
細川忠興と並んで石田三成の陣の前に陣取った。
まともに西軍で戦ったのは石田三成に大谷吉継、宇喜多秀家か?
嶋左近と相当激しい戦いをやったようだ。

長政は広家の為にも、毛利家を残そうとしたが上手くいかない。
三成が、毛利家を削らなければ恩賞の土地が無いと言ったようだ。
その通りになった。
結果として騙された!
広家は毛利家から恨まれた。関ヶ原にいた毛利秀元。
実際に戦いを見ているだけに、もし毛利が戦いに参加していたらと言う気持ちが強い!
それだけに広家に対しての当たりは強かったと言う。
甘んじて広家はそれを受けたようだ。
恵瓊だけ悪者には出来ないと思うが・・・・・

この状況下で、大友吉統が旧領回復の為に豊後に上陸する。
西軍に付く。
この辺りは、「滝口康彦 西の関ヶ原」が詳しく面白い!
官兵衛の本当の狙いは?
やはり九州で切り取り放題として貰いたかったのか?
策士なのか?博打打なのか?
中国をも攻めようとする。
この辺は何が真実なのか分からないが・・・・・
ともあれ九州の諸城を落とし、島津攻めまで行こうとするが、家康に止められる。

長政の遺言状がある。
関ヶ原時、西軍に味方すとなれば、福島正則・加藤清正・藤堂高虎・浅野幸長らを寝がえさせることも出来た。
それ以外の大名も味方する。
要は自分と官兵衛のおかげで家康は天下を取れた。
と言いたいのか?
官兵衛は加藤清正・鍋島直茂を従えて攻め上がれば、10万の兵力となる。
どちらも自信家である!
長政は、筑前一国か、四国で二ヶ国かを選ぶように言われて、筑前を取った。
実収は100万石とも言う・・・・・・
官兵衛は加増を断ったようだ。
今更家康に恩を被りたくないと言う事なのか?
野望は、野望で終わったようだ!

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