本・男この言葉・神坂次郎
比類のない出世をなし遂げた豊臣秀吉の“出世する方法”。徳川270年の治世を支えた家康の遺訓。悲運の智将、真田幸村の敵兵も感動したという名ゼリフ。赤貧の米沢藩を救った名君上杉鷹山の辣腕とその心得。僅か十八年で三菱財閥の基礎を築いた岩崎弥太郎の奇抜な「社則」など、名将から大実業家まで歴史を変えた偉人46人の名言・金言を、その素顔に触れるエピソードとともに紹介。
これはためになる本である。
メチャメチャ面白い。
企業の社是・社訓がある。
《顧客と共に栄える》
《顧客と共に~信頼と発展~》
《顧客と共に繁栄しよう。信用を重んじ、誠実に奉公する》
《證券業の使命を認識し顧客への奉仕を第一とする。信用を重んじ、誠実に奉仕する》
これが大口顧客への損失補填の、某有名證券会社の『社是である』
著者は皮肉っている。
しかし現在の経営者は本気で守ろうとしてはいないだろう・・・・・・・・
それとは違い、江戸時代からの大阪商人の家訓はストレートと言う。
『良い暮らしを望むなら、一所懸命働け!』
46人の名言がある。
戦国武将から商人まであるが、下手な教育よりこれを読んだ方が良い!
だいたい似たような家訓になる。
相反するような家訓もあるが、同じ事を言っている。
時代が変わり、その時と同じ事は出来ない。
と言って某證券会社のように、言っている事とやっていることが違うのはどうかなと!
談合がある。もう談合はしませんと言っても、次から次に出て来ている。
謙虚な気持ちが必要ではないか?
瀬戸清六
温かき飯は食うに手間取り時間を空費す。
忙しき時はむしろ食わざること。
道をゆく時は、後足先へ先へと歩くようにすべし。人より早く歩くべし。
要は時間を惜しむなと言う事なのか???
安田善次郎
“勤倹貯蓄”を実行する。
意志の弱き人の例を出す!
まるで二郎の事のようだ・・・・・
北条早雲
万民に対し、一言半句にても虚言申すべからず!
山本勘介
「人食すといえども一升の米に過ぎず座して三尺、寝るは六尺を以って足る」
岩垣光定
「万事、時節の勢いを知りて進むときは進み、退くべき時は退くを賢い人というなり」
「世渡りの業は、傘のごとくすべし、運よき時はひらき、運がよからずと思う時はすぼめよかし」
徳川光圀
苦は楽の種、楽は苦の種と知るべし!
本間四郎三郎(山形酒田の豪商)
宗家の嗣子たるものは、必ず全国を漫遊すべし!
財産の1/4を献納、1/4を寄付、1/4を救助に、のこり1/4を其家経費に充てる。
豊臣秀吉
絢爛豪華な聚楽第が落成した時、洛書きがあった。
「奢るもの久しからず」
秀吉が書き加えた。
「奢らずとも久しからず」
最後に著者の好きな(?)岡左内がある。
短編で読んでいて紹介もしているが、読んでいて楽しい!
金は無いよりある方が良いが、あり過ぎてもろくなことは無い!(二郎)
面白いと思った言葉を集めてみた。
これは皆紹介したいが、紹介しきれない。
若い時からこう言う本は、副読本と読ませるべきである。
大変面白かったです!
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