本・沙門空海唐の国にて鬼と宴す・夢枕獏
盟友・橘逸勢らと共に、遣唐使として長安に入った若き僧・空海。密教の真髄を「盗みにきた」と豪語する空海は、ありあまる才で多くの人を魅了していく。一方長安では、奇怪な事件が続いていた。役人・劉の屋敷に猫の化け物が取り憑き、皇帝の死を予言したという。噂を聞いた空海と逸勢は、劉家を訪れ妖猫と対峙することに。その時から2人は、唐王朝を揺るがす大事件にかかわることになる!中国伝奇小説の傑作ここに開幕。
文庫本で500ページで全4巻である。
全部で2,000ページあることになる。
この本は金曜日の夜から読み始めて月曜日に読み終わった。
著者の本は大好きである。
この作品も17年かかっている。
よくやる!がまだ短い方なのか?
魔獣狩りでは空海の四殺が出て来る。
今回もそれらしきものが出て来るかと思ったが、幸いな事に無かった!
登場人物が多岐に渡る。
日本の三大名筆家、嵯峨天皇・空海・橘逸勢と言うようだ。
この内、空海と橘逸勢が一緒に遣唐使として唐へ行く。
命からがらだったようだ。
4隻で2席到着した。空海も最澄も入っている。別の船だが・・・・・・
最澄はここだけしか出て来ない。
空海は天才か?
読んでいてそうとしか思えない。
最後の参考文献に、「司馬遼太郎 空海の風景」があげられている。
ホッとした!読んだことのある本は空海の風景だけである。
唐の言葉に梵語まで理解する。
それは経典、密を理解するには言葉が分からなくてはならない。
原語でなければ細かいところまで分からない。
密を手に入れる。金を出して譲って貰ってもよい。
2年で手に入れる。その他の策を実行する。
ここら辺は読んでいて楽しい。
空海と橘逸勢のやり取り。
阿部晴明と源博雅のやりとりをほうふつさせる。
橘逸勢も名筆家であるが、自身認めているが空海の足元にも及ばない。
魑魅魍魎の世界か?
楊貴妃・玄宗皇帝・安禄山・安倍仲麻呂・李白の時代の混乱がある。
伝奇小説である。
それから時代が経つ。
詩人としては白楽天が登場する。
密を空海に灌頂する青龍寺恵果和尚も登場する。
唐は当時世界都市である。
ペルシャ等中東からも東南アジアからも人々が流れ込んできている。
空海の廻りにも沢山いる。
楊貴妃の死の真相????
それを探るために空海が大活躍する。
最初に登場するのが、猫?化け猫か?
言葉を喋る。次から次へ展開が早い。
犬の首が何千とある場面がある。
怨霊封じと言うかあまり気持ちの良いものではない。
読んでいて引き込まれるが、あやかしの世界である。
謎が解けてくる。犠牲者は多い。
ここで面白い記述があった。
楊貴妃を熱田神宮の祭神が玄宗の元へ遣わせたと。
玄宗皇帝が日本まで手を伸ばそうとしているので、楊貴妃と言う傾国を玄宗の元へ
送り込んで乱世に導いた。
役目を果たした楊貴妃の魂魄は、蓬莱国に飛来して隠れ住んだと!
その地が熱田神宮と!
これを読んでいる土曜日に官兵衛巡りに出かけた。
熱田神宮・清須城・津島神社・大垣城へと行った。
熱田神宮で見かけた案内には、「蓬莱伝説」があった。
熱田大神が中国に渡って、楊貴妃となった話がある。
伝説である。中国に失礼ではないか?
楊貴妃と言えば、ライチが有名である。
この小説にも重要な?役割を果たしている。
最後に密を空海に灌頂する青龍寺恵果和尚の場面がある。
師から弟子に直接行われる。
が何故日本人なのかとクレームも付く。
が仏は?空海に味方する。
著者言うように面白い本である。
密の教義?の説明もあるが、二郎の頭ではよく分からない。
退屈させない本です!!!!
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