本・航空戦艦「伊勢」「日向」 航空巡洋艦・大内建二
航空戦艦「伊勢」「日向」をメインに、「利根」型、「最上」型などの日本の航空巡洋艦、さらに海外の類似の艦船にも言及した解説書。
著者の本もよく読んでいる。
最初に読んだ本が良かったのか?
「ドイツ本土戦略爆撃」
メチャメチャ面白かった。
それ以来よく読んでいる。
今回、古本屋で見つけた。
昔から気になる戦艦である。
伊勢、日向とも艦名は皇室に関係がある?
そしてヘリコプター空母がある。
「いずも」の事をアップした。
当然その中に「いせ」「ひゅうが」の名前が出て来ている。
メチャメチャ、タイムリーな本である。
鑑名の基準がある。
戦艦は旧分国名の名前を付ける。
大和・武蔵・長門・陸奥・・・・・・・・
空母は空を飛ぶ動物のイメージである。飛龍・翔鶴・瑞鶴・大鳳・・・・・・
重巡洋艦は、山の名前。金剛・霧島・比叡・榛名・鳥海・愛宕・足柄・妙高・・・・・・・・・
軽巡洋艦は、河川の名前。利根・最上・加古・阿賀野・長良・球磨・天龍・・・・・・
駆逐艦は、自然現象の名前。不知火・陽炎・雪風・時雨・秋月・・・・・・・・・・
外れている鑑名がある。
昔から、空母赤城・加賀の名前はおかしいと思っていた。
分かってしまえば簡単だった。
戦艦と重巡洋艦の間をとっている軍艦がある。
巡洋戦艦である。これが高速戦艦と言われる、金剛・霧島などである。
山の名前が付いている。
この分類に、天城・赤城が入る。
軍縮によりこの2艦を空母に改造する。
が天城が関東大震災で損傷したので、廃艦予定の土佐級戦艦・加賀を空母に改造する。
これで赤城・加賀のコンビが出来た。
鑑名を見れば前歴が分かる。
空母信濃は戦艦からの改造組。
川の名前で重巡洋艦がある。
これは軽巡洋艦の枠で造られたが、条約明けに主砲を改造して重巡洋艦のカテゴリーになる。
利根・最上・・・・・・・
そう言う話は読んでいて楽しい。
が何故ひらがななのか?
何を遠慮しているのかと思うが・・・・・・・
子供の頃、小学生の頃だが少年雑誌がある。
これに航空戦鑑があった。
空母と戦艦の機能を持った凄い軍艦だと説明していた。
子供心に信じた!(悪がき連中は信じた・・・・・・)
無敵だと!
今は何と中途半端な物を造ったのかと思っている!
著者が記述しているので良く分かるが、搭載する飛行機の問題がある。
日本は水上機が異常発達した国である。
性能も群を抜いていたようだ。
がしょせんはフロート付である。
グラマンとは戦えない!
飛行機も数が物を言う。
マリアナ沖海戦。
日本は大小9隻の空母に472機の艦載機。
アメリカは大小15隻の空母に、956機の艦載機。
100機ぐらいの艦載機を1隻で載せたい。
日本は建造能力でアメリカに遙かに及ばない。
もう建造す時間が無い。で、伊勢・日向である。
戦局の悪化に伴い、空母が欲しい。
が日本の国力では建造できない。
そこで伊勢・日向を航空戦鑑に改造したようだ。
それしか無かったようだ。他の戦艦は無理のようだ・・・・・・・
甲板を全部飛行甲板にする案もあったようだが、時間がない。
それで後ろを飛行甲板にした。
が運用には艦橋があり問題が多かったようだ。
最新鋭攻撃機、彗星を載せる案もあったようだ。
偵察機・攻撃機と22機載せる案もあったようだ。
が離陸はカタパルトがあるが、着陸は出来ない。
カタパルトも性能はアメリカには及ばない?
陸上基地か他の空母に着陸する事になる。
やはり中途半端である。
艦載機については解説されている。
確かに日本は進んでいると感じた!
利根・最上・大淀の航空巡洋艦についても記述されている。
偵察機を多く積み索敵する。
ミッドウエ―の戦訓であろう。
スウェーデンの航空戦鑑の話もある。
艦載機も複葉機でスピードも大した事のない時期だったら、航空戦艦は実用的だったであろう。
が時代は進んでいる。
飛行機も高性能になってくると、実用的では無い!
日本の最後は飛行機も少なく、パイロットも居ない状態だったようだ。
広い甲板を生かして、輸送船の働きもしたようだ。
やはり中途半端に終わったと思うが・・・・・・・・
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