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2015年4月23日 (木)

本・天地雷動・伊東潤

信玄亡き後、戦国最強の武田軍を背負った勝頼。これを機に武田家滅亡を目論む信長、秀吉、家康。息詰まる駆け引きの果て、ついに合戦へと突入する。かつてない臨場感と、震えるほどの興奮!待望の歴史長編!

20150423_book


信玄が亡くなる。
後継ぎはどうなるのか?
四男でありながら相続人になる。
が宿老と対立する。
武田家四天王。
馬場信春、内藤昌秀、山県政景、春日虎綱。
勝頼の腹心、長坂釣閑斎。
四天王と対立する。
勝頼は自分の意見を言えない。
信玄の遺言と言う事で無視される。
と言う場面から始まる。

家康、秀吉、勝頼と武田家の家臣が交互に出て来て長篠の合戦まで続く。
家康は苦労している。
信長にええように使われている。
信長の苦しい時、姉川の合戦とかには出陣している。
が反対は少ない。家康への援軍は少ない。
信玄上洛時も信長は3千の援軍である。
家康も後に信康自害の元を作った、酒井忠次みたいに主君を主君と思わない家臣がいる。
徳川家四天王の一人である。
あまり家康の家臣は登場しない。
信玄亡き後の武田家もまだまだ健在である。
武田の圧力を感じる。
信長は武田との決戦を考えている。
その為に鉄砲3千丁を調達する。
5百丁追加になるが・・・・・・
それも同じ性能の鉄砲を造らせる。
これを秀吉が命じられる。
信長の命令である。拒否は出来ない。
今井宗久が受ける。
当時の堺は鉄砲の生産地である。
近江国友もそうである。
鉄砲だけではない。
硝石や玉も手配する。

この3千丁の鉄砲はあったのか?
千丁の横に三を付け加えたとも言う。
又各武将に数十丁ずつ差し出させたとも言う。
ギリギリで間に合うが、それならば3千人の撃ち手がいる。

3段撃ちはあったのか?
最近の研究では無かったと言う。
と言うより鉄砲隊で何人かがまとまって、一人撃ち、次に撃つ、そうして次になる。
そう言う撃ち方をしたのではないか?
やはり鉄砲は強力な武器である。
戦場でいくら大声でも、一斉射撃の命令は出来ないと思う。
散弾の撃ち方もある。

小説では勝頼と宿老の対立がある。
官僚、長坂釣閑斎に対する宿老たちの反感!
「三成と七将みたいな話である」
信長は決戦できる場所を探す。
勝頼が勝てると思える場所である。
そこで長篠設楽原が選ばれる。

周到に勝頼が決戦を求める様に仕向ける。
勝頼が引けないように考える。
その為に信長は兵力を見せない。
勝頼の宿老たちは撤退も考慮に入れている。
が一門衆が動かない。
勝頼も宿老たちに、言ってはいけない事を言ってしまう。
『命が惜しいのか!』
宿老たちはあきらめる。もはや何を言っても無駄と!
最初に、酒井忠次の鳶ヶ巣山攻撃がある。
状況が変わった。
撤退を進言されるが勝頼は拒否!!

家康に信長は佐久間信盛を付ける。
監視役なのか?
将来追放されるがこの頃は信頼されていたのか?
もっとも新田次郎は、佐久間信盛を弱小としている。
ここを馬場信春が攻める様に記述していたが・・・・・

武田の戦死者は1万と言う。
それより歴戦の勇士を失った。
馬場信春、内藤昌秀、山県政景、真田信綱、真田昌輝、土屋昌継、原昌胤・・・・・・
織田・徳川連合軍は名だたる武将の戦死者は無かったようだ。

最後は春日虎綱の進言がある。
北条との同盟強化と、北条の支配下になり生き残りを図る。
一門衆、穴山信君、武田昌豊の切腹。
木曽義昌の国替え。
どれも出来なかったようだ。
面白かったです!

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