本・天地雷動・伊東潤
信玄亡き後、戦国最強の武田軍を背負った勝頼。これを機に武田家滅亡を目論む信長、秀吉、家康。息詰まる駆け引きの果て、ついに合戦へと突入する。かつてない臨場感と、震えるほどの興奮!待望の歴史長編!
信玄が亡くなる。
後継ぎはどうなるのか?
四男でありながら相続人になる。
が宿老と対立する。
武田家四天王。
馬場信春、内藤昌秀、山県政景、春日虎綱。
勝頼の腹心、長坂釣閑斎。
四天王と対立する。
勝頼は自分の意見を言えない。
信玄の遺言と言う事で無視される。
と言う場面から始まる。
家康、秀吉、勝頼と武田家の家臣が交互に出て来て長篠の合戦まで続く。
家康は苦労している。
信長にええように使われている。
信長の苦しい時、姉川の合戦とかには出陣している。
が反対は少ない。家康への援軍は少ない。
信玄上洛時も信長は3千の援軍である。
家康も後に信康自害の元を作った、酒井忠次みたいに主君を主君と思わない家臣がいる。
徳川家四天王の一人である。
あまり家康の家臣は登場しない。
信玄亡き後の武田家もまだまだ健在である。
武田の圧力を感じる。
信長は武田との決戦を考えている。
その為に鉄砲3千丁を調達する。
5百丁追加になるが・・・・・・
それも同じ性能の鉄砲を造らせる。
これを秀吉が命じられる。
信長の命令である。拒否は出来ない。
今井宗久が受ける。
当時の堺は鉄砲の生産地である。
近江国友もそうである。
鉄砲だけではない。
硝石や玉も手配する。
この3千丁の鉄砲はあったのか?
千丁の横に三を付け加えたとも言う。
又各武将に数十丁ずつ差し出させたとも言う。
ギリギリで間に合うが、それならば3千人の撃ち手がいる。
3段撃ちはあったのか?
最近の研究では無かったと言う。
と言うより鉄砲隊で何人かがまとまって、一人撃ち、次に撃つ、そうして次になる。
そう言う撃ち方をしたのではないか?
やはり鉄砲は強力な武器である。
戦場でいくら大声でも、一斉射撃の命令は出来ないと思う。
散弾の撃ち方もある。
小説では勝頼と宿老の対立がある。
官僚、長坂釣閑斎に対する宿老たちの反感!
「三成と七将みたいな話である」
信長は決戦できる場所を探す。
勝頼が勝てると思える場所である。
そこで長篠設楽原が選ばれる。
周到に勝頼が決戦を求める様に仕向ける。
勝頼が引けないように考える。
その為に信長は兵力を見せない。
勝頼の宿老たちは撤退も考慮に入れている。
が一門衆が動かない。
勝頼も宿老たちに、言ってはいけない事を言ってしまう。
『命が惜しいのか!』
宿老たちはあきらめる。もはや何を言っても無駄と!
最初に、酒井忠次の鳶ヶ巣山攻撃がある。
状況が変わった。
撤退を進言されるが勝頼は拒否!!
家康に信長は佐久間信盛を付ける。
監視役なのか?
将来追放されるがこの頃は信頼されていたのか?
もっとも新田次郎は、佐久間信盛を弱小としている。
ここを馬場信春が攻める様に記述していたが・・・・・
武田の戦死者は1万と言う。
それより歴戦の勇士を失った。
馬場信春、内藤昌秀、山県政景、真田信綱、真田昌輝、土屋昌継、原昌胤・・・・・・
織田・徳川連合軍は名だたる武将の戦死者は無かったようだ。
最後は春日虎綱の進言がある。
北条との同盟強化と、北条の支配下になり生き残りを図る。
一門衆、穴山信君、武田昌豊の切腹。
木曽義昌の国替え。
どれも出来なかったようだ。
面白かったです!
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