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2015年5月26日 (火)

本・リスクにあなたは騙される (数理を愉しむ)・ダン・ガードナー

9・11テロ後、アメリカでは自動車事故による死者が急増した。人々が飛行機を過度に恐れたためだ。死亡者数は1年でテロに遭った飛行機搭乗客のおよそ6倍。
環境汚染やネット犯罪など現代人は新たなリスクを抱えているが、実際に災難に遭う率はどれほどか?
気鋭のジャーナリストがその確率を具体的に示し、言葉やイメージで判断が揺らぐ人間の心理と、恐怖をあおる資本主義社会の構造を鋭く暴く必読書。

20150526_book

数字の根拠は何か?
はっきり言えば騙されている!
内容は下記の通りである。

第1章      リスク社会
第2章      二つの心について
第3章      石器時代が情報時代に出会う
第4章      感情に勝るものはない
第5章      数に関する話
第6章      群れは危険を察知する
第7章      恐怖株式会社
第8章      活字にするのにふさわしい恐怖
第9章      犯罪と認識
第10章     恐怖の化学
第11章     テロに脅えて
第12章     結論―今ほど良い時代はない

最初に9・11テロがある。
これにより飛行機から車へと交通手段を変えた。
それにより、交通事故が増加したデータがある。
数字を並べて比較されると信じられる???

すべての人は一つでなく二つの思考システムを有していると言う。
理性と感情である。
「頭」「腹」と著者は呼ぶ。
頭は勉強の必要があり、ゆっくりと思考する。
腹は無意識の思考であり、早い!

学生時代に読んだ話。
アメリカの軍事予算の取り方。ソ連の脅威を印象付ける。
アメリカも軍事力を増強しなければならない!
と言う事で予算を獲得する手段とする。
それ以来、数字を並べられるとしらけるようになった。
それを増幅したのは、『ダレフ・ハフ 統計でウソをつく方法』である。
もっと年をとってからは、谷岡一郎である。

編集に作為がある!
サンプルも偏れば思いのままの結論になる。
そう言うものだと思っている!
そう言う目でしか物事を見れない!嫌な性格!!!!

この本も数字が並べられる。
はっきり言うと、作為の数字の例が並べられる。各項目に渡る!
豊胸材のシリコンによる結合組織の病気の例がある。
シリコンによって病気になった証拠はなかったと言う結論になったようだ。
儲けたのは弁護士か??
一人の死は悲劇だが、何百万人の死は統計値である!!

カナダの子供の五人に一人は飢えている!
著者も言っているが、飢えているとはどういう事なのか?
アフリカ難民のように実際に飢えているのか?
大義は立派で目的は尊敬に値するが、立派な大義を推進するのに用いられる情報の正確さなんて気にかけないようだ!!

「癌コントロールの為のキャンペーン」
癌の統計自身も問題になる。この辺りは分かり易い!!
そんなキャンペーンを張るのは、何か目的がある!
儲かる企業があると言う事なんだろう・・・・・・・・・
例えば、薬を売る。
売るには、買う動機が必要である。
その動機の為に数字が並ぶ!
この数字に根拠はあるのか?
数字には嘘がある。
と言うより意図的に、故意に数字を編集出来る???

現在は平均寿命が延びている。
それにより、昔は早々と亡くなり死因も年齢によるものとされていた。
現在はデータが多い。
統計も充分である。
昔と比べること自体おかしいものもあるようだ・・・・・・・・・
人体は発がん性物質で満ち溢れていると言う!
普通に生活していても、普通の食材を食べていても発がん性物質はある??
水道水にも含まれる?

癌は環境の病気と認められてきた。空気・水・食物に由来する毒性化学物質を吸収することによって細胞内に引き起こされる!
しかし、非工業都市のジュネーブの方が、イングランド中央部の汚染された谷にあるバーミンガバより癌が多い理由を誰も説明できない!
著者も言うように正しくないデータで推測するのは間違っている???
環境中の危険物質より、生活様式が重要である。
喫煙・飲酒・食事・肥満・運動の方が原因だと推定されている。

思い込み、直感がある。
汚染が癌を引き起こして当然だと言う直感が多くの人に働く。
なので、反対の事を信じ続けていると言う!

結論―今ほど良い時代はない、と言う著者の意見がある。
実際にこれまで生きた人間の中で最も安全で、最も健康で、最も裕福な人間かも知れない!!!
バランスのとれた見方が重要と言う!
後知恵バイアスの結果、不確かさは歴史から除かれる。過去の出来事を実際知っていた、起きやすかったと感じる、予測可能だったと考える、最初から知っていたと感じる!!!!

面白い本である!
『人は見たい、信じたい事を見る!信じたくないものは見ない!』
と言う事になると感じた!!!

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