本・中国の歴史・岡田英弘
もっとも平易でコンパクトな中国史の入門書。中国とはどんな意味か、そしていつ誕生したのか? 民族の変遷、王朝の栄枯盛衰や領土拡大を軸に、中国の歴史をわかりやすく教える。
確かに良くまとまっていると思う。
まず思ったのは、日本は幸せである。
歴史も単純である。中国なんて複雑過ぎると感じた。
授業で教えるのも大変である。
内容は下記の通りである。
第一章 中国以前の時代
第二章 中国人の誕生
第三章 中国世界の拡大と文化変容
第四章 新しい漢族の誕生
第五章 華夷統合の時代
第六章 世界帝国
第七章 大清帝国
第八章 中国以降の時代
神話の時代からある。
帝舜・兎・・・・・・・・・
知らない事も多く、大変面白く読める。
歴史の中で、シナ・中華・中国人・漢字のエピソードが記述されている。
今の中国・韓国では読んで貰えない本ではないかと思ってしまう!
中国の人口の話がある。
1/10に減少する話があった。
今の人口からすれば信じられない話である。
支那、チャイナ、日本は新井白石がポルトガル語の訳語としてチャイナ、それから支那と言うようになった?
パソコンで「しな」と入力しても、「支那」に変換出来なかった・・・・・・・
19世紀から20世紀にかけて、日本では日本人はみな「天照大神の子孫」であるとの思想が正当とされた。
これにみならって、中国でも神話の最初の皇帝、黄帝の子孫たる中華民族の国との概念が発生した。
1895年、日清戦争で中国が日本に敗れてからの話で、それまでは「漢族」といっても「同一民族」のまとまりは無かったと言う!
が何処かと同じで正当性を主張するようだ!
非中国人を「蛮・夷・戎・狄」と呼ぶ。日本は南蛮がなじんでいる。
「夷」 夏
「狄」 殷
「戎」 周・秦・斉
「蛮」 楚
これを見ていると、中国人は、単一民族ではなさそう・・・・・・・・
入り混じっている。
夏~殷~周~春秋戦国となる。
この辺りは、宮城谷昌光で知識を得ている。
宮城谷昌光は、殷ではなく商を使う。
秦の始皇帝の統一。
始皇帝の焚書の意味を述べている。
これを読むと、それなりの意味があったと感じる。
何も全部焼いたのではないようだ・・・・・・・・
人口がある。
三国時代の三国の人口の合計は500万人と言う。
57年 約21,000,000人
105年 約53,000,000人
156年 約56,000,000人
これが220頃には、約5,000,000人と言う。
激減している。
と言っても何処までが中国かの問題はあるが・・・・・・・・
それにしても凄い。
この人口の不足を補う為に、「五胡」の民族が移住させられたようだ。
民族・漢字と言い、この辺は学者で無ければ理解出来なのではないかと思ってしまうが・・・・・・・
モンゴルが登場する。
伝説かなにか分からないところも多い。
が、この項は読んでいてメチャメチャ楽しい!
良く分かる!
世界帝国への戦略もあったようだ。
内部抗争もあり面白い!
パクパ文字がある。モンゴルが開発したが、モンゴルでは復旧せずに元朝支配の高麗国に伝わり、ハングル文字になったようだ!
ウイグル語・トルコ語もあり、言葉も文字も複雑である。
明から清になる。
この辺りは大変面白い。
語源も分かるところがある。
権力闘争の歴史かと思ったが・・・・・・・・
近代の中国についてはあまり記述していない。
その方が良いと思うが・・・・・・・・
中国では歓迎されない本なのではないか?
漢字にしても、逆に日本の影響が記述されている。
直ぐに読めるので、お勧めの本である!
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