本・戦国軍事史への挑戦“疑問だらけの戦国合戦像”(2010/6)・鈴木眞哉
最近の戦国ブームに乗って“よくわかる戦国史”“ここまでわかった戦国合戦史”といった本が多数刊行され、さもその実像が分かってきたような話が氾濫して いる。
例えば、「進んだ軍隊」と言われる信長軍に鉄砲兵がどの位の比率でいたのかのデータは残っていない。根拠のない俗説が闊歩する現状を憂い、軍事史上 の未解明テーマに挑戦する意欲的書。
最近、著者の本を続けさまに読んでいる。
7割方読んでいると思う。
ただ重複する内容が多いのは事実である。
著者に批判される研究者は辛いのではないかと思うが…………
専門馬鹿…………
専門も馬鹿…………
主に兵の事を記述している。
兵とは?
信長の軍は専門の兵で、農民ではないと?
戦いの装備、武器、服装、騎馬武者等いろいろな疑問を記述している。
第一章 軍隊は、どのように組み立てられていたか?
第二章 兵種区分はどうなっていたか?
第三章 兵士の装備はどうなっていたか?
第四章 兵士はどう集められ、どう訓練されたか?
第五章 戦国人は、どのように戦っていたか?
第六章 武士たちの功名は、どう扱われたか?
第七章 死傷者と武器の問題を考える。
著者が調べているが、北条氏と言うのは記録が残っている。
兵の動員数も分かるようだ!
それに引き替え、進んでいたとされる織田、豊臣は分からないことが多いと言う。
実際の動員数はかなりいい加減なもののようだ・・・・・・・・
北条は、検地・貫高制・知行制・家臣団編成も合理的だったと言う!
明智光秀は軍役関係の書類も残っているようだ。
著者の疑問は大変よく分かる。
鉄砲の訓練はどうしていたのか?
硝石とか材料はどうしたのか?
そうすると雑賀・根来は凄いという事になる!
明智光秀の本能寺の変の兵数は1万3千人と言う。
この割合は??
騎馬・徒歩・鉄砲・弓・槍とあり、足軽の割合は?
又戦闘員と非戦闘員の割合は????
そんな疑問が次から次に出て来る。
著者自身は結論じみたことは記述していない。
素直に分からないと!!!!!
戦う以上、功名を立てなければならない。
つまり出世しなければならない!
手柄を立てた証拠として、
相手の首を取る!首を取るためには相手に接近しなければならない。
傷、怪我が多くなる。
もっともな意見である。
そうなれば、弓・鉄砲はどうなるのか?
だいたい鉄砲なんて当たったかどうか戦場で分かるのか?
確認の為に、近くまで行くのか?
そんな事をすれば反対に打ち取られる?
① 頼まれ首
② 間違い首
③ 要らぬ首
④ 雑兵首
⑤ もらい首
⑥ 拾い首
他人の手柄を盗む!
だから実際に証人は必要になる。
判断する人も苦労したようだ。
首を取るな、打ち捨てよと言われても持っていく者もいたようだ!
江戸時代になれば、細川家のように記録が残っているのがあるようだ。
抜け駆けがある。関ヶ原の合戦時、松平忠吉と井伊直政が福島正則を出し抜いた。
本来は軍令違反である。
蒲生氏郷は抜け駆けした二人を切腹させた。
大阪に陣で、井伊家の家臣が抜け駆けしたようだ。
井伊家というのが面白いが…………
大物の戦国武将の話ではなく、少し毛色が変わっている内容であるが面白かったです!
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