本・織田信長の外交 (2015/11)谷口 克広
織田信長の外交は、後継者たる秀吉・家康を含め、どの戦国大名とも異なる。
具体的には、武断派のイメージがウソのような「待ち」の姿勢、相手や状況によって施策を変える「柔軟さ」から、権謀術数を用いた「力の外交」までを縦横無尽に展開した。
しかし、戦争と外交は車の両輪であることを熟知していた合理主義者・信長ですら、一目を置いた人物がふたりいる。それは誰か?
そして、信長外交が最後に到達した形とは何か?一貫して信長を研究してきた著者が、現代にも通じる教訓とともに、日本史上稀なる人物を読み解いた力作。
著者の本もよく読んでいる。
一般向きの本はほとんど読んでいる。
織田信長の専門家である。
著作も多い………
著者の本で知った事も多い。
今回は信長の外交である。
遠交近攻!
古今東西隣国とは仲が悪い。
日本の国内も同じである。
ならその向こうの国と仲良くする。
織田信長も今川、斉藤と戦っている。
その後ろの武田、上杉と結ぶ。
直接面するようになれば、その後の北条、佐竹、伊達と結ぶ。
毛利に対しては、大友、島津と結ぶ。
スケールがこれまでの大名と違い大きい!!
そう言う意味では力は無いが、足利義昭も相当なたまである。
名目だけで動き回った………
家督を継いだ時から思い切りの良い外交を進めている。
兄弟の争いも制する!
信長の弟は信行と思っていたが、そうでもなさそう。
最近はそう言う研究事例が多いようだ。
ねね??
おね!!
幸村が信繫である。何度も改名している例が多い。
信長は兄弟、子供に恵まれている。
婚姻関係により、最大限に利用している。
家康もそうである。秀吉は出来なかった??
目的の為には手段を選ばない。
忍従する時は、足の裏を舐めろと言われても忍耐する。
そういう事が出来るようだ。
徹底している。
信玄に対しても徹底している。
贈り物の器も手を抜かない。
漆塗りの良いものを持って行く。
信玄が試しに削ってみたら、漆塗りが何層にもなっている。
忍従する時は徹底している。
これを長年続ける。
信玄自体、信長を信じた??
謙信に対してもへりくだっている!!
利用できる物は利用する。
将軍義昭を手に入れる。
が義昭は自分の意見を通そうとする。
今まで読んだ本では、政権をどう運営するかのビジョンは無かったようだ。
単に将軍として立てて欲しのか??
身近な敵を制覇すると、信玄・謙信とも対決するようになる。
伊勢の北畠、神戸と息子を養子に送り込む。
将来の家督争いを見越している。
同盟を結んでは破棄される。
家康との清州同盟は例外なのか??
浅井長政も敵に回る。
本願寺、荒木村重、丹波波多野秀治、播州三木別所長治と敵に回る。
この時も、天皇を利用しようとした。
本願寺との講和である。
やはり信長は大戦略家である。
この時はかの有名な鉄船で毛利水軍が敗退するので必要なくなった??
苦しい時は利用できる物は何でも利用する。
「志賀の陣」がある。朝倉・浅井との戦いである。
信長最大の危機である。
将軍と関白が調停する。
比叡山延暦寺が承知しない。
が何とかなったが、信長は執念深い!
後に延暦寺の焼き打ちとなる!!
利用価値が無くなれば、将軍と言えども追放する。
対信長包囲網の黒幕は??
本願寺顕如と言う。
もっとも組織力がある。戦力もある。
信玄をたき付けて反信長陣営に引き込んだ。
本願寺はそれなりの力がある。
戦国時代、一向宗と対立する。
それに手を取られる。
各地に抵抗を控えるように命令できる。
となれば、謙信なんかも兵を動かしやすくなる。
最大のフィクサーである。
といっても、反信長陣営には将がいない。
信玄も他に命令できない。
軍神謙信には他の兵が付いて行けるだろうか??
畿内にはまとめれる将はいない。
毛利も小早川、吉川と第一級の将がいるが、輝元ではまとめれない。
各個撃破されるだけである。
信長の天下人までの推移がある。
尾張から全国制覇までである。
関東も支配下に治めていた。
北条も支配下になっている??
北陸も順調である。越中魚津城も落ちる。
中国も自ら出陣の予定である。講和間近である
九州も大友・島津と良い関係である。
四国は手違いなのか?
長曽我部と争うようになる。
家康の高天神城攻めがある。
降服を求めて来ているが、信長は許さない。
それより勝頼をおびき出す餌にしている。
武田も和睦を考えている。
が信長は受け付けない!!
この頃はもう天下人である。好きな事が出来る!
のちに重臣も追放している!
理由は単に不要になったからか??
佐久間信盛が有名である………
信長は配下に恵まれている??
官僚であるが、村井貞勝、松井友閑、武井夕庵の名前は良く出る。
能力はあった、有能だったんだろう………
信長が上様と言われていた時に、秀吉・光秀と並んで任官している。
どちらかと言うと文官なので安心して使える。
信長は力の外交のようだ。
その経緯が良く分かる内容であると思う。
そのまま天下を取っていたらどう言う政治形態になっていたのか?
鎖国も無かっただろう………
面白いIFであるが………
« 本・ここまでわかった!明智光秀の謎(2014/9)・『歴史読本』編集部 | トップページ | 本・NHK歴史番組を斬る!(2012/5)・鈴木眞哉 »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 本・零戦 その誕生と栄光の記録(2012/12)・堀越 二郎(2016.04.23)
- 本・韓国人がタブーにする韓国経済の真実(2011/6)三橋貴明・室谷克実(2016.04.22)
- 三橋貴明の、「大マスコミ 疑惑の報道」を読んで……… 万華鏡写輪眼の瞳術「別天神」(2016.04.21)
- 本・愚韓新論(2014/2)三橋貴明(2016.04.20)
- 本・物語 イランの歴史 誇り高きペルシアの系譜・宮田律(2016.04.19)
「 戦国武将(武将)」カテゴリの記事
- 本・日本異譚太平記(1999/11)・戸部新十郎(2016.03.31)
- 本・戦国時代の計略大全(2011/7)・鈴木眞哉(2016.03.30)
- 本・戦国軍事史への挑戦“疑問だらけの戦国合戦像”(2010/6)・鈴木眞哉(2016.03.29)
- 本・NHK歴史番組を斬る!(2012/5)・鈴木眞哉(2016.03.26)
- 本・織田信長の外交 (2015/11)谷口 克広(2016.03.24)
「 織田信長 (織田関連)」カテゴリの記事
- 本・織田信長の外交 (2015/11)谷口 克広(2016.03.24)
- 本・ここまでわかった!明智光秀の謎(2014/9)・『歴史読本』編集部(2016.03.23)
- 本・織田信長 戦国最強の軍事カリスマ(2014/12)・桐野作人(2016.03.18)
- 本・戦国政略結婚史 ~浅井三姉妹が生きた時代・高野澄(2015.05.01)
- 本・天地雷動・伊東潤(2015.04.23)
この記事へのコメントは終了しました。
« 本・ここまでわかった!明智光秀の謎(2014/9)・『歴史読本』編集部 | トップページ | 本・NHK歴史番組を斬る!(2012/5)・鈴木眞哉 »
コメント