山本五十六

2016年4月23日 (土)

本・零戦 その誕生と栄光の記録(2012/12)・堀越 二郎

世界の航空史に残る名機・零戦の主任設計者が、当時の記録を元にアイデアから完成までの過程を克明に綴った貴重な技術開発成功の記録。それは先見力と創意、そして不断の努力が見事に結晶したものであった。「われわれ技術に生きる者は、根拠のない憶測や軽い気持ちの批判に一喜一憂すべきではない。長期的な進歩の波こそ見誤ってはならぬ」日本の卓越した技術の伝統と技術者魂を見直すことが問われる今こそ、必読の一冊。

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この本は昔に読んだ事がある。
が今回きれいな表紙になっていた。
当然ブックオフである。108円の方を買った。
子供の頃の悪ガキの話題は、メッサーシュミットとスピットファイヤーはどちらが強いのか?
ゼロ戦とグラマンは??
ジャイアント馬場とアントニオ猪木は??
そんな事が話題だった!

三野正洋をよく読んでいる。
兵器の比較がある。
戦闘機についてもある。
レシプロ機とジェット戦闘機に分けて比較がある。
レシプロ機の比較は面白かった。
実際に開発した技術者と、完成後の比較をする評論家とは違う!
両方読むとなお面白い!

ゼロ戦は中国戦線で完勝した。
中国軍相手とは言え、全機撃墜した。
恐るべき戦闘機である。
が欧米は舐めている!

ゼロ戦は良くも悪くも日本の国力を反映している。
ライバルは太平洋で戦った、グラマンF4Fワイルドキャットに、F6Fヘルキャットである。
F6Fヘルキャットは重戦闘機である。
2000馬力級のエンジンで機体を引っ張る。
持てる国の贅沢な戦闘機である。
資源の乏しい国が、身を削るようにして造ったのがゼロ戦である。
1000馬力級のエンジンである。
運動性の良い軽戦闘機である。

子供の頃はゼロ戦は強かったと思っていた。
数でアメリカにやられたと!
そう言う風な漫画も多かった。
長ずるに従って事実は分かって来た!
数と言うなら、その数を生む力とは、考えとは何なのか??
それもこの本を読むと良く分かる!

「十二試艦上戦闘機計画要求書」が発令される。
過酷な要求である!
技師は設計から担当する。
読んでいて経験がいると感じた!
センスもだろう………
大胆な発想!
堀越二郎にはあったようだ。
ゼロ戦の前の96式戦闘機も優秀だったようだ。
格闘戦を重視するのが日本である。
重量の軽減に苦労する。
ヨーロッパにアメリカは、一撃離脱型のスピード重視の戦闘機である。
試作機を造りテストパイロットにテストして貰う。
が、この時パイロットに気に入って貰わなければならない!
そう言う事も考える。
となれば極端なものを造れない。
大きすぎると敬遠される!
日本ではP38ライトニングは設計出来ないだろう………
設計も細かい!
エンジンが決まると大体の姿が分かる。
技術者たちの意地もある!
細かい点は読んでいて面白い。

航続距離、速度、格闘性能と3拍子要求される。
戦艦は、攻撃力、防御力、速度と求められが、戦艦は速度を犠牲にしている。
これに対して巡洋戦艦と言うカテゴリーがある。
これは防御力を犠牲にしている。
何か犠牲にしなければならない。
技師もそれを海軍に質した。
格闘性能を重視するのかどうかが問題である。
源田実と柴田武雄の対立!解決しない!!
燃料タンクを取付けることで航続距離の増加を図る。
ドイツBf109はこれが出来なかった。
なのでバトル・オブ・ブリテンに敗れたと言う!
ゼロ戦はテストパイロットの殉職もあり優れた戦闘機になって行く。
原因追及は徹底的にやる。

7.7mm機銃と20mm機関砲を取付ける。
機銃は7.7mm、12.7mm、20mmの組合せが問題になる。
イギリスは小口径7.7mmを多数取り付ける。
アメリカは12.7mmが主体である。初速が早く弾道性能が良い。
ドイツ・日本は組合せが主流である。
技師は記述していないが、20mm機関砲は当たれば一発で撃墜出来る。
が弾道性能が良く無く命中率は悪かったようだ。
この20mm機関砲の振動を抑える工夫があったようだ。
戦闘機の全長に影響するようだ。
世界で最初にB-17を撃墜したのは坂井三郎のゼロ戦である!

日本の飛行機工場は飛行場に隣接していない。欧米は隣接している。
工場から飛行場に運ばなければならない。
これを運ぶのに牛車を持って行う。
牛歩の歩みである。
道路事情が悪いので、トラック等で運ぶと振動で飛行機がおかしくなる。
日本の土地事情があるとは言え、情けない話である。
これを三野正洋は批判していた。

一日一機か二機しか完成しなかった。
消耗戦には耐えられないだろう………
日本の国力の限界である。

ゼロ戦は良くも悪くも日本を反映した戦闘機である。
日本人が得意とする格闘戦に優れている。
操縦性も良い!
資材等から考えても、ゼロ戦と言う戦闘機が日本に合っている。
ただもう少しの工夫が必要である。
防御力の増加。
機銃の選定。三野正洋は12.7mm4門が良いと思っているようだが………

三野正洋の意見だが、陸軍一式戦闘機隼がある。
ゼロ戦に似ている。パッと見ただけでは分からない。
性能も似たようなものである。
が詳細を見るとゼロ戦の方が優れている。
ゼロ戦の派系型として隼を造った方が良かったのではないか??
そうすればもっと量産出来たのではないかと言う??

堀越二郎は、その後局地戦闘機「雷電」も設計する。
病気がちで、設計出来なかったようだ!
しかし日本はゼロ戦があったことは誇れると思う!
隣国がひがんで批判しようと、この戦闘機で太平洋戦争を戦った!
戦っている中国自身は自国の戦闘機ではない!
自国で開発したことが凄いと思う!

2016年4月21日 (木)

戦闘機・紫電改 引き上げられた紫電改を巡る物語 「撃墜 3人のパイロット」

第二次世界大戦傑作機コレクション全国版 2016年 3/8 号がある。

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最初が紫電改である。(奥さんが育毛剤ではないと言った。アホちゃうか! 奥コメ:長い間カネボウ紫電改を使っていたのに

何故紫電改なのか??
400機足らずしか造られていない。
小学校の頃は、紫電改は有名だった。
「ちばてつや、紫電改のタカ」があったからである。
紫電の改良型である。
紫電は翼が珍しく胴体の中央から出ている。
その為足が長くなり、着陸時に折れたりしたと聞いていた
紫電改は胴体の下に翼は取りつけられている。低翼型である。
日本の戦闘機の名前がある。
局地戦闘機は電が付く。
雷電、紫電、紫電改、震電………
艦載機ではない。
艦載機は烈風がある。
陸軍は疾風がある。
大戦末期になると、2000馬力級のエンジンに、機銃も20mm機関砲を4門必要となる。
重戦闘機でなければ通用しなくなっている。
奇跡のエンジンと言われる「誉」を積んでいる。
が空戦フラップと言うこだわりはある。
この辺りは、三野正洋が詳しい。
そんな戦闘機がコレクションの最初である!
やはり最初は、ゼロ戦、メッサーシュミット、スピットファイヤー、P51ではないかと思うが……
そんな折に奥さんが面白い物を見つけた。
日々の出来事」にアップしている。
大戦末期に愛媛沖で紫電改が撃墜された。
1945年7月24日のようだ。終戦まであと1か月も無い時期である。
その内の一機が引き上げられた。
今は展示してある。
見に行っている。と言うよりこれを見にいきたかった。
戦闘機の前でお経をあげている人がいたのを覚えている。
この日は6人のパイロットが戦死している。
ここに落ちた紫電改の事を覚えている人がいた。
自分にかかわる記念日か何かで覚えている。

この紫電改を海から引き上げる場面を放送していたようだ。
引き上げには紫電改を操縦していた6人のパイロットの家族が来られていました。
撃墜 3人のパイロット」という番組がある。
中国、日本、アメリカの3人のパイロットがいる。
その物語である。

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終戦末期、豊後水道で戦闘が行われた。
これに紫電改で主人公武藤金義が迎撃に向かう。
ロバート・アップルゲートがこれを撃墜する。
新米パイロットがベテランパイロットを撃墜する。
調査している人間がいて、それを教えられる。
引き上げられた紫電改は武藤金義の可能性が高いようだ。
それから武藤金義の物語が始まる。
見合い結婚する。
この夫婦を見ていると、「映画・永遠の0」を思い出す。
昔の女性は慎み深かったと思う!
(奥さんと揉めそう………)
武藤金義も中国戦線で初陣を飾る。
中国空軍の英雄、楽以琴を撃墜する。
この時の戦闘機は、ゼロ戦では無く96式だったようだ。
因果応報なのか??
運命が繋がっている………

紫電改の初陣は、1944年12月10日、速水経康大尉が搭乗する紫電改が、B-29の写真偵察型の迎撃である。
1945年2月17日、硫黄島攻略戦の前哨戦として米軍艦載機が関東地区に侵入。
指宿少佐指揮のもと、岩下邦雄大尉、羽切松雄少尉、武藤金義飛曹長の紫電改隊、零戦48機、雷電、紫電11機と共に迎撃。
米軍機編隊を撃退した上で、岩下、羽切、山本、増久、平林が各1機、武藤が4機撃墜という戦果をあげた。
零戦は11機、紫電は1機が失われた。
武藤金義が4機撃墜している。
叩き上げである。
日本は階級に対しては厳密である。
ドイツなどは腕に良いパイロットの階級を引き上げる。
指揮官とする。
が日本はそうでは無かったようだ!

後半で終戦間際の生活の苦しさが出て来る。
乳も出なくなる。
妻に栄養を取らせる。
松山に転勤の話がある。
戦闘パイロットとしてである。
断れとも言われるが行く。
そして運命の日を迎える。
ボートF4Uコルセアである。
重戦闘機である。
ロバート・アップルゲートは撃墜されパラシュートで脱出する。
相打ち的な感じで武藤は戦死する。
残された妻と子供は二人でだと思うが生活する。
そして紫電改の引き上げの時、奥さんも来ている。
ホッとする場面である。
しかし中国は国共内戦で英雄も反動主義者になる。
名誉回復時は、母親は生きていなかったようだ。

1945年3月19日に生起したF4U、F6F、SB2C ヘルダイバーから編成された米艦上機160機と、第三四三海軍航空隊の紫電改58機との空戦がある。
米軍は撃墜50(実際の日本軍の喪失は15機)、日本軍は撃墜58(実際の米軍の喪失は14機)を、それぞれ主張した。
実数は1/3なのか?
そんなもんなんだろう………
ドイツ爆撃の連合軍も、迎え撃つ戦闘機の撃墜数はかなりいい加減だったようだ。
これもたまたまだが、ドイツの撃墜された戦闘機の数が連合軍に分かったようだ。
実数はやはりいい加減だったようだ!

この時期に何の因果か、紫電改が重なった!
教えてくれた奥さんに感謝です!!!

2015年10月25日 (日)

映画・ヒトラー暗殺、13分の誤算

ヒトラーの暗殺計画は、政権下で少なくとも42回試みられたようだ。
実際はもっとあると思うが・・・・・・・
ヒトラーは死ななかった。
天才的なと言うか、動物的なカンが働く。
いくつかの偶然が、ヒトラーの命を永らえてしまった??
偶然ではないと思うが・・・・・・
ヒトラーの予知能力なのか??
別の話になるが、山本五十六への攻撃。
アメリカは日本は几帳面だから、暗号解読通りの時間に従うはずと!
実際その通りで、山本五十六機は撃墜された。

1943年3月13日、ソ連戦線を視察に訪れたヒトラーの専用飛行機に爆弾を仕掛け、飛行中に爆発させる計画(閃光作戦)が実行に移された。
ロシア上空の寒気が原因で機内の温度が低くなり、起爆装置が作動しなかった・・・・・・・

同じ話に、『映画 ワルキューレ トムクルーズ主演』がある。
これも爆弾のはいったカバンの位置を変えた為に失敗した。
陸軍関係の大がかりなクーデター計画もある。
時間も危険を感じればと言うより、規則通りに動けば狙われることを察している。

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珍しく、朝日会館のシネリーブルで観た!!
初めての映画館である!
この映画は、陰謀は関係なく、純粋な青年の暗殺計画を描いている。
映画にあったが、ヒトラーが演説する。
予定は詰まっている。
メモを見せられる。霧で飛べないと!
これが13分前倒しになったのか??
1939年11月8日、ミュンヘンのビアホールで恒例の記念演説を行っていたヒトラーは、いつもより早く退席するが、13分後、ホールに仕掛けられていた爆弾が爆発する。
ヒトラーの予定を徹底的に調べあげたその計画は緻密かつ大胆、さらに時限装置付きの爆弾は精密かつ確実なものであった。

これを主人公が一人で計画実行する。
時限装置付きの爆弾を仕掛ける。
故郷で実際に規模は小さいが、爆弾を仕掛けて成功している。
田舎と言えども、爆発音で疑われないのか??
手が傷まみれになり、膝も四つん這いで仕掛けているので傷まみれである。

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時間通りに爆発するが、ヒトラーは時間通りに演説を行わずに、13分前に終わる。
結果7名が死ぬ。後に8名になるが・・・・・・・・
観衆も引き上げていたのだろう・・・・・・・
ヒトラーを暗殺する爆発にしては死者が少ない!
当然捜査が行われる。
ここで犯人が捕まる。
所持品で逮捕される。現場の写真や爆弾の設計図を所持していた・・・・・・
素人である。普通は何も持たないと思うが・・・・・・
しかしスイス国境で捕まらなければ、犯人は分からなかったと思うが・・・・・
犯人は、家具職人ゲオルク・エルザーである。
普通の人間である。もっとも不倫もしているが・・・・・・・
恋と音楽、そして自由を謳歌していた普通の男。
本人の回想シーンがあり、事情が分かる。
この当時は、電報が重要な連絡方法である。
家庭に電話も無い。そう言う時代である。

単独犯とゲシュタポは信じない。
黒幕がいるはずと!
名前も言わずに黙秘する。
尋問から拷問になる。
その時、記録係りの女性があわてて退出する。
何が起こるか分かっていたようだ・・・・・・・

徐々に自白する。
尋問のゲシュタポは個人の犯行と判断する。
そう言う報告書を提出する。
がヒトラーは黒幕が欲しい!
国内でも国外でも構わないのだろう・・・・・
再び拷問が始まる。
自白剤まで打たれる。

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回想シーンで、ヒトラーユ―ゲントと思うが、ユダヤ人とかをバカにしている場面があった。
事実だろうと思うが、他人に対する思いやりのかけらもない!
気分が悪くなる!
ゲオルク・エルザーはドイツの降伏前に処刑される。
それまで生かされていたのが不思議である。
ヒトラーは己の強運を自慢している。
その強運を、犯人を生かしておくことにより、保とうとしたのか?

逮捕されてからの尋問と回想のシーンが繰り返させる。
重苦しい、暗い映画である。
それでも最後まで一心不乱に観た!
シネリーブルは奥さんはよく行く。
予告編で、「顔のないヒトラー」があった。
又観に来たい!

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ヒトラー暗殺、13分の誤算 の公式サイト

2015年10月 1日 (木)

本・第二次世界大戦 影の主役―勝利を実現した革新者たち(2013/8)⑤太平洋・ポール・ケネディ

日本はあきらかに手を広げ過ぎたと言う。
太平洋戦争に至る日本の軍部の思考や政府の優先事項の判断が、どう言う論理の経路をたどったのかを理解している欧米の読者はいまもってほとんどいないと!
日本陸軍は中国が舞台になる。主戦場と思っている。
バルバロッサ作戦にヒトラーは全師団の3/4を投入した。
太平洋と東南アジアの戦いに、日本軍部は150万の兵力の1/4しか投入していない。
陸軍の主戦場は中国である。

連合軍の反撃のオプションがある。
①   反撃の本土を中国に置く。
②   東南アジア、ビルマ・タイ・マレーシア・インドシナ・シンガポールの奪回。
③   マッカーサー指揮のもとでオーストラリアと統合指揮機構を設立しニューギニア・フィリッピンを奪回し台湾への足掛かりにする。
④   広大な中部大西洋を硫黄島を目指し、沖縄・日本を目指す。

中国、東南アジアからではまず遠い!
東南アジアからはイギリスが主唱していたようだ。
やはり遠い。補給に問題がある。
太平洋戦争の勝敗が決したのは、ビルマではない!!
距離・兵站・地理から言えば南西太平洋から進撃が好都合になる。
マッカーサーがいる。影響力がある。
しかし中部太平洋進撃が驚くべきスピードで加速している。
そのルートが戦いやすく、距離が短かった。
(戦いやすいと言うのは、楽勝と言う意味ではない!)
この作戦ではフィリッピンはほとんど放棄である。
マッカーサーが黙っていない!!
結局フィリッピンは迂回されなかった。
ラバウルは無視されたが・・・・・・・・
ミニッツ提督にそのまま進ませた方が早く戦争は終わったかもしれないが・・・・・
陸軍と海軍の指揮の問題。何処の国でもありそうである。
マッカーサーの問題が多かったみたいである。
自分が一番優秀と思っていたようだ。
自分より劣る人間が上にいるのに耐えられない???

どういう兵器が開発されたのか??
著者が並べてくれている。
①   水陸両用作戦の、兵装システムや戦術の研究にいそしんでいる中級将校がいる。
②   高速空母群の発達。
③   B29の導入。
④   通称シービーの活躍。(海軍建設大隊)
基地・設備・集結点を建設する.工兵なくして軍事的勝利は有り得ない!!
太平洋を渡るには、水陸両用作戦ドクトリン・高速空母群・B29・シービーが必要であった。
⑤   それに潜水艦艦隊の活躍がある。

将来の敵国がはっきりしてくる。日本である。
太平洋を8000㎞進撃する。
海兵隊が実行案を考える。
島への効率的な上陸作戦。
揚陸艇等の開発もある。
地道な努力だったんだろう・・・・・・

1943年以降の制空権を支配するのに、ありとあらゆる航空機が貢献した。
P38ライトニング、P47サンダーボルト、B25ミッチェル、B24リベレーター。
が日本機を一番多く撃墜したのは、グラマンF6Fヘルキャットと言う。
この戦闘機もP51と同様にエンジンを換装したようだ。
高速空母、エセックス級の大量生産がある。
この辺りの日本の空母と言うか、海軍に対する記述は読んでいられない。(情けなくなる!)
日米の比較になる。
事実とは言え日本には問題が多い!!

太平洋の戦いでは、日本は玉砕している。
なので戦いの経験者、熟練者が残らない。
アメリカは上陸作戦も経験した新兵がベテランになって行く。
生き残る事が重要である。

それが後の戦力に繋がる。
もっとも島で退却は出来ないと思うが・・・・・・・・・
戦いに慣れた海兵隊新兵、陸軍が沖縄を攻めたようだ!

超空の要塞 B29がある。
意外な話だが、エンジンの故障が多かったようだ。
墜落した機も多いようだ。
がひとたび望みの高度に達すると、攻撃の手は届かない!
マリアナ、インドからも発進している。が問題は中国本土からの攻撃である。
その為に日本軍は100万以上の兵を不適切な時期に、不適切な戦域に配置していた。
太平洋の基地建造に、シービーは活躍した!!
平和が訪れた時、シービーの兵力は32万5千人と言う。

シービーも最初は小集団からはじまった。
民間の技術者から海軍に転じる。
モリエールは大将にまでなった。それくらい凄い事をやっている。
熟練建設労働者を取り込んだ。
シービーも上陸作戦には同行する。
したがって死傷者も多かったようだ。
簡易滑走路、桟橋、貯蔵タンク、兵舎、病院を建設した。
ガタルカナルで日本はローラーなど主に人力で飛行場を建設した。
がアメリカはブルドーザーがある。
技術レベルが違ったのだろう・・・・・・

潜水艦の話がある。
海兵隊の水陸両用作戦ドクトリン、、高速空母、B29、シービーの4つが協働して太平洋を進撃した経緯にはあまり関係が無い。
アメリカは潜水艦を活用している。
日本の軍艦、商船を多数撃沈している。
パイロットの救助にも活躍している。
アメリカの魚雷は、開戦当時今一だったようだ。
欠陥兵器と言われていた。
が本国の専門家は何も問題ないと!
実際に発射して、惨憺たる結果になった。
ようやく信頼できる魚雷に変わった。
戦争末期まで膨大な日本の商船を沈めた。
Uボートが末期は何も出来なかったのと対照的である。
日本の潜水艦は用法を間違えたようだ。
アメリカの公式海軍史を書いたS・E・モリソンは、たいがい物柔らかい批評をする。
が、日本の潜水艦用法に対しては、“愚かきわまりない”と言っている。
日本は開戦当時の爆雷を使っている。
小型レーダー、ヘッジホッジ、ホーミング魚雷等は存在していない。
ドイツとはレべルが違うのか??
しかし空母ワスプ、ヨークタウンは撃沈している。

巨大な生産力は、資源を正しいところに配分しないと威力を発揮しない。
鉄鋼生産量がいくら膨大でも、エセックス級空母の建造に向けなければ、なんの役にも立たない。
アルミ・ゴム・銅は、B29の製造計画に供給されなければ、何の役にも立たない。
熟練建設労働者は、シービーが編成されてはじめて役に立った。
平底舟は、海兵隊が揚陸艇に改造したことではじめて役に立った。
高性能魚雷は不具合を誰かが突きとめて問題を解決するまで性能を発揮できなかった。
長距離空母作戦は、航続距離の長い給油艦があるからこそ実行できた。
何か一つが傑出しているのではない。複雑に絡み合い、名もなき多くの人の努力がある。
と言う事を著者は、たえず言っている。

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本・第二次世界大戦 影の主役―勝利を実現した革新者たち(2013/8)④ノルマンディー・ポール・ケネディ

ギリシャを攻めたペルシャ。
遠征すれば補給が重要になる。
ロジェスチックである。
遠くの敵が堅守する海岸をどう攻める。
ペルシャはギリシャを攻めた。
ギリシャのシチリア島遠征。
アレキサンドロスの遠征。
ローマ帝国の膨張。
カエサルのビリテン島侵攻。
十字軍の遠征。
時代が飛ぶがナポレオンのロシア遠征。
皆補給が需要である。海と陸では違いがある??
明治の日本はそれが分からない。
司馬遼太郎、坂の上の雲で、これについてドイツより招へいしたメッケルに日本の参謀が怒られる場面があった。
日本は太平洋戦争もそうだが、海外に出ても現地調達を考える。
はっきり言えば、補給・ロジェスチックの考えがまるでないようだ。

水陸両用作戦から得られる戦訓がある。
①   特化された部隊と特殊な兵器が必要。
②   特化した兵器運搬体の確立と、それが戦闘で遂行するのに適した戦術の実行。
③   総合指令部を造る。
④   臨機応変な対応。天候等何が起こるか分からない・・・・・・

海からの攻撃は、賭けであると言う。

第一次世界大戦のガリポリの戦いがある。
アテネのシチリア島攻撃とおなじぐらい知られているが、惨敗である。
列強で水陸両用戦を検討していたのは、イギリスとアメリカと言う。

ドイツのイギリス侵攻作戦、アシカ作戦は制空権を確保できずに失敗。
ドイツのクレタ島攻撃は、空挺部隊により行われる。
(クルト・シュタイナが活躍する!)
あまりの損害の多さに、マルタ島攻撃作戦は実施されなかった。

連合軍の反攻の為の上陸作戦がある。
インド洋に日本が進出する。それにより連合軍は仏領マダガスカル島ディエゴ・スアレス攻略作戦「アイアンクラッド作戦」の実行を決める。
この時機に、一万五千㌔の距離を移動して水陸両用作戦を行うことが出来た。
フォークランド島より遠い!
ディエップ強襲作戦がある。
待ち構えているドイツ軍の海岸に上陸する。
その先の展望も無く、カナダ兵が投入される。
モルモットのように多くの兵が死ぬ。
後の大陸反攻のデータ取である。
短期間占領して、情報を収集しドイツ軍の反応を推し量る機会を得る。
これで死んだ兵はたまらないと思うが・・・・・・・・
しかしこの戦訓は大きかったようだ。

オーバーロード作戦は1943年から一年延期された。

トーチ作戦。
連合軍の北アフリカ上陸。これも長い距離だが成功した。
上陸地点にロンメルはいなかった・・・・・・・・

いろんな戦訓が得られる。
ドイツ軍の待ち構えている海岸への強襲作戦はどうするのか?
それから、シチリア・サレルノ・タラント・アンツィオと上陸する。
イタリア戦線はドイツの防御の強さが発揮されている戦線のようだ。

航空機による偵察と支援、艦砲射撃、特殊な揚陸艇、海岸の地雷を撤去する設備、沖合の揚陸指揮艦、兵站の流れ、軍種間の協力。
これらの作業を協力してやる必要がある事が分かってくる。
分からなのは、待ち受けるドイツ軍に海に押し戻されるかも知れない事のようだ!

オーバーロード作戦になる。奥さんの大好きな「プライベートライアン」の世界である。
二郎は、「史上最大の作戦」である。
成功の3つの条件。
①   制空権
②   制海権
③   巧みな欺瞞と諜報活動

それにイギリス海峡の気候と、ドイツ軍の配置がある。

連合軍一の猛将がいる。
パットン将軍である。
ドイツも迷う!
連合軍の上陸場所は?
カレーかノルマンデイーか?
これは成功した??
ヒトラーが迷ったようだ!!
結果は成功したようだ!
ドイツ装甲師団は行動の自由が欲しい。
アフリカの砂漠、ソ連の平原!
ヨーロッパは小さな川が多く、橋もちゃちだったようだ。
その日、空を見上げれば連合軍の戦闘機だらけである。
5600機と言う。それに対してドイツ空軍は作戦可能な飛行機は170機と言う。
橋が破壊されて、一本道で装甲師団が立ち往生すると、連合軍のタイフーン戦闘機の発射するロケット弾の餌食になる。
装甲師団が動けない!!
海は完全に連合軍が制海権を確保している。
欺瞞作戦は上手くいき、多数の部隊をカレー上陸に対応出来るように温存している。
要は連合軍の思うとおりに進展している???
ドイツの現場司令官と司令部の無線通信を傍受している。
暗号解読しているので有利になっている。
ここでもロンメルは、「砂漠のキツネ」と言われる狡猾さを発揮する。
ロンメルは連合軍を水際で止めなければならなと思っている。
イギリスはロンメルの巧妙で恐ろしい海岸防備設備に打ち勝つために、特殊な装甲車両や、緊要な乗り物の開発に取り組んだ。
いろんな車両が出て来る。それが役に立つ!
持たざる国との違いを感じる。
こう言う技術者の活躍を評価しなければならないと、著者は絶えず言っているように思う!
気候も危うかったが、何とかしのいだようだ!

Eボートも出撃したが空からの攻撃で壊滅した。
Uボートは新型とは言え何も出来ない。
そもそも上陸地帯に行っても、艦船と空から攻撃されるだけである。
それも最新の兵器を装備している。

攻撃に参加する海軍艦艇とも上陸部隊とも切り離して、沖合に指揮艦配置した。
これで連絡や連絡の過ち、誤謬が少なくなった。
無線も改善されている。
この頂点には、すべてを調和のとれたやり方で統制する軍種合同の統合作戦組織がある。
著者言う、この物語の特徴を一つだけ述べろと言うと、とどこおり無く動かした、
高度で複雑な指示と言う。

水陸両用作戦は特殊な戦い方で、数多くの特殊な構成分子を必要とする。
軍種間の指揮機構。
新奇で形もしばしば異様な兵器システム。
信じられないほど複雑な兵站。
きわめて高度の戦闘訓練。
高度な技術を要する低空航空支援。
狭い海岸堡で膨大な兵力と車両を誘導する巧みな方法。

こうした事をすべてうまくやって勝ち目が出る。
ないがしろにすれば手痛い罰を受けるだろう・・・・・・・

2015年9月29日 (火)

本・第二次世界大戦 影の主役―勝利を実現した革新者たち(2013/8)③P51ムスタング・ポール・ケネディ

空軍の歴史から始まる。
最初はなごやかな物だったようだ。飛び交う時に挨拶する。
次第に険悪になる。
映画がある。
「空軍大作戦」
「頭上の敵機」

どちらの好きな映画である。
相手の工業力を破壊する。
戦争の初めは、工場などの施設の破壊を行う。
ドイツ空軍が登場する。
戦術空軍である。
電撃戦で力を発揮した。
イギリスへの攻撃が始まる。
バトル・オブ・ブリテンである。
これが「空軍大作戦」である。1940年7月10日から10月31日までイギリス上空とドーバー海峡でドイツ空軍とイギリス空軍の間で戦われた航空戦である。
これにドイツはBf109、Bf110の戦闘機を投入する。
爆撃機は、急降下爆撃機Ju87に、双発爆撃機Ju88、He111、Do17を投入する。
イギリスは、ホーカーハリケーンにスピットファイヤーである。
戦力としてはドイツが優勢であった。
一番の問題はBf109の航続距離の無さである。
イギリスも似たようなものであるが、地元の有利さがある。
ドイツは双発爆撃機である。
戦略爆撃機にはならない。
相当数撃墜される。

イギリスは夜間爆撃である。
昼間の護衛機無しでは損害が多い。スピットファイヤーも航続距離が不足である。
ましてドイツの各都市を爆撃するので航続距離が必要である。
護衛機は付かない!
夜間に目標全体に爆弾を落とす。
ランカスター等四発爆撃機である。爆弾搭載量が多いのがイギリスである。

アメリカは昼間の精密爆撃である。
B17の集団による爆撃である。
12,7mm機銃を備えている。
空の要塞である。
「頭上の敵機」の世界である。
護衛機はP38にP47がある。
がどちらも戦闘になると、ドイツ機の方が優れていたようだ。
P47なんか巨大な機体に強力なエンジンを積んでいる。
戦闘爆撃機のカテゴリーに入る。
これらの戦闘機は、燃料問題で最後まで護衛につけない。
引き返すと、ドイツ空軍に攻撃される。
双発機まで攻撃に参加する。
シュヴァインフルト、ボールベアリング工場の攻撃。
291機で攻撃し、60機落とされ138機が損傷するような損害を被る。
相当な犠牲である。
凄い犠牲である。いかなアメリカでも耐えれない!!!
1943年10月アメリカは危機にさらされていた!
と言う事で往復護衛できる戦闘機が必要となる。
これを読んでいると、日本の重慶爆撃なんて優しい物だったと思うが・・・・・・・・

航空機のエンジンがある。
ドイツはダイムラーベンツの液冷エンジンがある。
イギリスはロールスロイスの液冷エンジンがある。
どちらも高性能である。
ゼロ戦、グラマンは空冷エンジンである。
日本はダイムラーベンツの液冷エンジンをドイツから技術提供されている。
陸軍三式戦闘機「飛燕」のエンジンがダイムラーベンツである。
高性能であるがエンジントラブルに悩まされる。
この辺は、佐貫又男が詳しい。
この件でドイツまで行っている。
ドイツで言われたようだ。
「何が難しいのか?あんなものぶっ叩けばできる!!」
技術の差があったようだ。
やはりエンジンが性能を左右する。
ドイツの航空会社もダイムラーベンツの液冷エンジンを欲しがったようだ!

アメリカの戦闘機は種類も多い。
P38、P39、P40、P47とある。
この時、P51と言う戦闘機がある。
優雅な戦闘機である。
性能的に今一なところがあった。
これを試験すように頼まれた技師がいる。イギリスである。
実際操縦してみて、運転性は良い。
これはアメリカ製アリソンエンジンが積まれている。
これをマリーンエンジンに交換すればもっと性能が良くなると!
そういう提案がなされて、実際に交換した。
結果オーライである。
これが凄い性能を発揮したようだ。
航続距離もある。
往復の護衛が出来た。
1944年にはドイツ空軍の損害が増加した。
撃墜王たちが戦死する。
東部戦線とは違う!

話は変わるが、P38がある。
これはアリソンエンジンを積んでいる。
これをマーリンエンジンに換装したらどうなっていたのか?
もっと性能が上がったのではないか???

スクラップ寸前だったP51、エンジン換装で生き返った。
この時に換装を勧めずに、スプラップにされていたらどうなっていたのか???
マーリンエンジン、増槽、最初の開発に携わった少数のイギリス人、次に力を貸したアメリカ人がいなければ、航続距離の長いP51は開発出来たのか???
出来なければ戦争は長引いていたのか???
偶然が重なった?
1944年の早いうちにドイツ戦闘機軍団を潰したのが良い結果につながったようだ・・・・・・

『戦略空軍・トーマス・M・コフィ』
『ドイツ本土戦略爆撃―都市は全て壊滅状態となった・大内建二』
『B17―空の要塞 マーチン・ケイディン』

上記の本も面白かった。
架空戦記などで、ゼロ戦がドイツにあったらバトルオブビリテンは違った結果になっていた???
これはないだろう・・・・・
国民性がある。
ドイツはやはりBf109が合っている。一撃離脱型である。
職人芸の戦闘機ではない。
ドイツはBf109の航続距離を伸ばすことを考えるべきだったと思うが・・・・・・・
P51のような地道な開発が必要だったのではないかと思う!!!

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スピットファイヤーMKⅦ


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メッサーシュミット

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ゼロ戦


2015年9月28日 (月)

本・第二次世界大戦 影の主役―勝利を実現した革新者たち(2013/8)②T34・ポール・ケネディ

三野正洋曰く、T34は第2次世界大戦での好走守揃った
最優秀の戦車だと!
5万両以上造られている。
M4シャーマンも5万両以上造られている。

電撃戦がある。歩兵・装甲車両・航空攻撃の組合せである。
緒戦のドイツの勝利に貢献している。
1940年、ポーランド軍を粉砕する。
同じくアルデンヌの森を突破する。
グデリーアン将軍に、マンシュタイン将軍である。
1941年はバルカン半島を攻撃する。
そうしてソ連攻撃になる。

ドイツ軍部隊は、乏しい補給線、貧者な情報、航空支援の欠如、ヒトラーの介入の中で手ごわく戦った。
アフリカ戦線、イタリア戦線・・・・・・・
がなんと言ってもソ連戦線が激戦である。
アフリカ戦線にはロンメルがいる。
が兵力もソ連戦に比べると小さい!
主役になれない戦線である。が、やはりロンメルである。読んでいて面白い。
緒戦のバルバロッサ作戦。
大勝利である。
電撃戦である。
空軍等装備で劣るソ連相手と言え、大勝利である。
広大な平原を戦車が進軍する。
夏季と冬季では全然違うようだ。
クルクス戦車戦がある。
ドイツは3号戦車に4号戦車、パンター、ティーガーを投入する。
ソ連はT34である。
2大戦車王国の対決である。

アフリカでは1943年にアメリカ軍とロンメルが戦っている。
緒戦はアメリカも大敗している。
ソ連も数百万の捕虜を出している。
独ソの戦いが雌雄を決する。
どちらも戦略爆撃機を持たない。
なので戦場での破壊が主な攻撃になる。
イリューシンⅡ型攻撃機がある。
ソ連はアメリカから武器供与されている。
トラック、戦闘機など受け取っている。
生産をT34に集中できる。

クルクス大戦車戦、スターニングラード攻防戦
結局ドイツはソ連を過小評価した、と言うより甘く見た。
戦ったドイツはT34を誉める。
「褒めなければこんな敵に負けたのかと言われる???」
あり得る話であるが・・・・・・・・・
(ジェーコフ元帥がドイツ兵の靴を見て、ドイツ軍に対する尊敬の念が薄れたと言う話がある。ピッタリの靴を履いている。ソ連では冬季大きめの靴を履いて空いているところに新聞紙などを詰めて寒さを和らげるようだ!)

T34はアメリカのクリスティー戦車の影響を受けている。傾斜した装甲が特徴である。パンターも取りれている。
開発には時間がかかっている。問題も多かったようだ。
使いずらい戦車だったようだ。
操縦装置が固い、水漏れする、狭苦しいと言う証言がある。
エアフィルターが粗末なので、大量の土砂がエンジンに入り故障する。
ハンマーがあり、ペダル等動かなくなれば叩いて動かす???
問題はあるが使い続けた。それしか無い。
T34/85が登場する。
見違える戦車になっていたようだ。
登場時期はP51と同時期である。
T34はパンター、ティーガーとの1対1では負ける事もあったようだ。

兵器も進化する。
地雷原、対戦車ライフル、対戦車砲、航空兵力。
戦車は動けなくすればよい。
1944年4月、ソ連の航空機13,000機以上に対して、雑多な航空機500機がドイツの戦力だったようだ。
ソ連の消耗機数はドイツを上回る。
プロパガンダで言われるほどの活躍では無かった???

バグラチオン作戦がある。
ソ連170万、砲2万4千、戦車4,080両、航空機6,334機を投入。
ドイツは、80万、砲9,500、戦車553両、航空機839機と言う。
お互いの被害は莫大である。
がソ連は余裕がある。

たった一つの兵器が戦闘の流れを変えると言う事は無かった。
大西洋の戦いは、エニグマ暗号機のおかげで勝ったのではない。
同じく、ヘッジホッグ、ホーミング魚雷、爆雷、レーダー、長距離航空機、護衛空母、
作戦研究、リバティ船建造、大潜索敵滅群、リーライト、Uボート基地及び造船所の爆撃で勝ったのではない。
1943年の半ばにそう言った事が収斂し、流れを変えるのに役立った。
独ソ戦も、赤軍の優れた情報、航空勢力、T34/85、対戦車部隊、地雷原、架橋工兵大隊、敵に勝る兵站支援、戦闘員の士気のいずれかかが圧倒的な力となって勝ったのではない。
そう言った要素が全て必要であり、組織化するには長い時間がかかる。
特にソ連では名の知られていない人も多い!

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ワルシャワ軍事博物館、T34

本・第二次世界大戦 影の主役―勝利を実現した革新者たち(2013/8)①Uボート・ポール・ケネディ

勝利の決め手は組織のミドルたちが持つ現場力にあった!
ベストセラー『大国の興亡』著者が新しい視点から描いた画期的大戦史!

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著者は有名である。
大国の興亡は買っているがまだ読んでいない!
是非に読んでみたいと思っている。
著者はリデルハートの手伝いをしている。
多彩な分野の専門家なんだろう。
経済の学者かと思っていた。
最近は連合軍の勝利は、エニグマ暗号によるものとよく言われている。
がそんなものではないだろう!
重要な要素には違いないが絶対ではない。
様々な要素が複雑に絡んでいる。
そいう観点から代表的な戦場、兵器を解説する。
1943年初めから1944年半ばにかけて急展開した戦略、作戦・運用、戦術の物語である。

内容は下記の通りである
第一章      いかに輸送船団が大西洋を無事に渡れるようにしたか
第二章      いかに制空権を勝ち取ったか
第三章      いかに電撃戦を食い止めたか
第四章      いかに敵が堅守する海岸を奪取したか
第五章      いかに“距離の暴威”を打ち負かしたか

バトルオブアトランティカがある。
大西洋戦争と言う。
『デーニッツと「灰色狼」』
『鉄の棺』
『海戦―連合軍対ヒトラー』
これらの本を読んだ!
まさにUボートは灰色狼と思った。
映画では、「眼下の敵」がある。
ドイツの作戦は単純である。
イギリスは島国である。
食料等を持ちこめないようにすれば干上がる。
つまり輸送船を撃沈すれば良い。
建造するより多く撃沈すれば良い!
(第1次世界大戦と同じである・・・・・・・・)
通商破壊を行う!
大型船による攻撃。航空機による攻撃。Uボートによる攻撃。
イギリスは一時は絶望的になる。
1942年に連合軍商船隊は780トンの船舶を撃沈される。
その内、630トンがUボートにより沈められる。
1942年の連合軍の生産量は700トンと言う。
当時は連合軍は危機を感じている。

第2次世界大戦の勝利は、純粋な数字ではなく、創意工夫・科学技術・組織に影響を受けているが、数字が重要である。
カサブランカ会談時では、Uボート撃沈数より商船撃沈の方に軍配があがっている。
1943年3月に108隻、載貨重量62万7千トンが失われる。
連合軍は護衛船団を組む。単独の船舶は餌食になるだけである。
Uボートも狼群で攻める。
この攻撃の描写は迫力がある。読んでいて興奮する。
当事者はたまらないと思うが・・・・・・・
3月以降にはこれほどの損害は受けなくなった。
何故か??
1943年5月に、Uボートは41隻沈められる。
連合軍が反撃に出る。

連合軍に航続距離の長い航空機の出現がある。B24リベレーターがある。
護衛空母の出現もある。
対潜前投兵器、ヘッジホッグの改良がある。
レーダーの発達がある。センチ波レーダー。HF-DFにマグネトロン。
海面から飛び出ている潜望鏡も発見できる。
哨戒機に強力な探照灯を取り付ける。リー・ライトと呼ばれる。
空中投下ホーミング魚雷。
それらの登場がUボートを制圧する。

暗号解読が重要であるが、それだけで勝てたのか??
著者は絶えずそれを主張している。
多くの名も無き技術者たちの努力を評価している。

手薄な航空兵力しか無い時は、Uボートもかってに動けた。
が、1943年以降は、長距離哨戒機があり、センチ派レーダー、リー・ライト、爆雷、音響魚雷、ロケット弾まで装備している。
夜間哨戒まで出来る。
いつでも攻撃される状況である。
そしてその攻防戦の記述も迫力がある。
デーニッツも泣きたかったのではないか??
最後までUボートは改良を続けている。

Uボート乗組員の死傷率は63%と言う恐ろしい数字になる。
まさに鉄の棺である。
余談ながら、シカゴでUボートの実物を見ている。
想像したより大きかったのを覚えている。

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シカゴ科学博物館、Uボート

2015年9月26日 (土)

本・ロジスティクス―戦史に学ぶ物流戦略②日米比較(1993/8)・谷光 太郎

日米の比較がある。
人事!

アメリカのノックス海軍長官は新聞王であり、軍人ではない。
視野の狭くなる軍人を、実業界で成功した人間の幅広い目で指導する。
シビリアンコントロールである。
日本の場合はどうか?
素人が口を出すな!!!
陸海軍大臣は現役の軍人から出す!

アメリカは26人ごぼう抜きの人事でミニッツを太平洋艦隊司令長官に抜擢した。
ハンモッグ番号なんか関係ない。それは平時の話である。
山本五十六は、小沢冶三郎に機動艦隊の指揮をさせたい。
が一期上の南雲忠一を抜けない。
そう言う人事は多かったようだが・・・・・・

アメリカは戦意不足と見れば、どしどし更迭する。
日本は温情がある!
南雲艦隊、危ない時に「泰山自若」としている。
泰山自若として腰を抜かしている。
適材適所とは思えないが・・・・・・・

日米の海軍将官の成績の比較も面白い!!
日本は優秀である!
アメリカなんて落第生もいる。
が実際の戦闘で役に立つのはどちらなのか??
能力を優先して、人間的欠陥にある程度目をつぶる!
どの社会でもある話である!!

参謀!
日本は成り手が多い。参謀が作戦を決める。「神輿は軽くてパーがよい」
アメリカは参謀なんか、こま使いなのでなりたくない。それより第一線で活動したい。
合衆国艦隊司令長官アーネスト・キング。
付いたあだ名が、ニトログリセリン、女好き、傲慢不遜・・・・・・・・
何事も自分で決める。参謀に頼らない。
著者のアーネスト・キングの本にあったが、部下は報告書を1枚にまとめる。
どんな良い報告書でも2枚あればゴミ箱行きである。
日本は美辞麗句に頼る!!

日本は参謀に頼る。資料も参謀に作らせ丸読みの報告もある。
山本五十六も参謀に作戦を頼る。
黒島亀人を重要視する。他の参謀と違う作戦を考える。
どちらかと言うと参謀に作戦を頼る。
黒島亀人を変えようとするが、後任予定は小沢冶三郎が推薦の宮崎俊男。
どちらも奇想天外な作戦を考える。

作戦!
日米のお互いの作戦がある。
アメリカはオレンジ・プランである。
ミニッツが戦後、ほとんどオレンジ・プラン通りに進んだと言った。
ロジェステックを切断する。
日本を干しあげる作戦である。
カミカゼは想定外だったようだが・・・・・・・
日本もそう予測した軍人もいる。

日本はアメリカが攻撃してくるのを迎え撃つ。
艦隊決戦を望んでいる。日露戦争から離れられない・・・・・・・・・
しかしアメリカがそう言う戦法を取るのか??
進行ルートも何処から来るか分からない??
自分の都合のよい方にしか考えない!!
図上演習も最後までやらない。やれば都合の悪い結果が出るの途中で中止となる!

総力戦研究所の図上演習がある。
結果は2年は互角に戦えるが、4年で敗北する。
最後にソ連の侵攻も予測する!

真珠湾攻撃と原爆投下以外は実際の太平洋戦争の経緯通りだった・・・・・・・
アメリカの国防資源、造艦能力、航空機製造能力から船舶消耗度を計算した。
海軍当局の計算より実績に近かったようだ!

第一次世界大戦、ドイツUボートにより、イギリスは
その戦訓がある。
がイギリス・アメリカ・ドイツはその戦訓を学んでいる。
日本は学んでいない。
ドイツの海軍武官に、通商破壊をやるように言われるが、戦艦・空母を狙う!!
アメリカは徹底して商船を狙う!

量産体制!
アメリカは量産を考える。空母もエセックス級と護衛空母を絞って製造する。平均点の空母である。
潜水艦も同様である。
日本は差を付けたがる。
量産と言う考えが無い。1隻1隻最善のものを作る。
陸海軍の協力なんて考えていない。同じ工場でも陸海軍では担当が違う。
資材も使えない。
同じ口径の機銃でも、陸海軍は共通の規格ではないので使えない。
この辺りは三野正洋が詳しい。
アメリカはブローニング12,7mmの機銃を、陸海空軍と使う。
初速が早く弾道性能が良い!
ドイツはUボートを効率良く造った。量産を考えている。1000隻近く造っている。
艦長も即席で育てているシステムがある。
日本は玄人芸に走る。
イギリス・ドイツ・アメリカは一撃離脱型で、早くパイロットを育てる。
日本のゼロ戦は1万機、隼5千機、
ドイツのBf109は3万機、Fw190は2万機、
イギリスのスピットファイヤーは3万機、ハリケーンンも1,4万機である。

輸送船!
日本は石油が無いと戦争に突入した。
石油は南方にある。
石油は掘り出しまま使えない。
精錬が必要である。
どちらにしても日本まで運ばなければならない。
この船はどうなっているのか??
民間から徴用している。
多くは撃沈されている。
消耗度の予測が完全に外れている。
これらの船に乗って戦死した人はどうなっているのか??
補償と言い、靖国神社に祭られているのか??
アメリカの公式海軍史を書いたS・E・モリソンは、たいがい物柔らかい批評をする。
が、日本の潜水艦用法に対しては、“愚かきわまりない”と言っている。

アメリカは徹底して商船を狙う!
それは成功している。
ミニッツも潜水艦の経験がある。潜水艦の使い方が分かっている。
日本ではあまり聞かないが・・・・・・・・

日本は作戦重視と言うか、真珠湾攻撃でも石油タンクなどを攻撃しなかった。
ガタルカナルでも三川艦隊は、軍艦だけ攻撃して引き上げた。輸送船は攻撃しなかった。
レイテでも栗田艦隊は反転した。輸送船の攻撃はしなかった
軍艦を攻撃して戦果を上げなければ評価されない!
海軍善玉説が横行しているが、ちょっと信じがたい!
よく戦争したなと思うが・・・・・・

人材活用でも差がある。
女性パイロットを輸送に使う。
流石と言うべきなのか??
日本では考えられない!
著者の本を読んでいると、「負けるべくして負けたと感じる!!」

2015年9月24日 (木)

本・ロジスティクス―戦史に学ぶ物流戦略①ロジスティクス(1993/8)・谷光 太郎

ロジスティクスという言葉は、システムとしての物流管理、という意味で最近使われることが多いが、元来、軍事用語であった。近代戦の中で培われたロジスティクスの概念やノウハウを、現代のビジネス・ロジスティクスに生かす方策を探る。

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この本を読んだ時、目から鱗だった!!
メチャメチャ面白かった。
それ以来 「谷光太郎」 のファンである。(迷惑かも・・・・・・・・)
特に日本のだらしなさがよく分かる。
「塩野七生」が登場する。
防衛大学校の卒業式の祝辞である。
「兵を餓えさせない事。ロジェステックの重要性を、古代の名将を例に出して祝辞を行ったようだ!」
日本のロジェステックのだらしなさからは適切な意見なんだろう・・・・・・・
「軍規も、勅勅も、戦陣訓も、百万遍の精神訓話も餓えの前には全然無価値だった」 と言う!

日本人は戦闘だけが戦争だと思っている。
湾岸戦争がある!
地上戦は100時間でけりがついた。空爆を始めてから1ヶ月ちょっとである。
が軍の展開に6ヶ月、撤退に10ヶ月かかっている。

秀吉を褒める。鳥取城攻防戦に賤ヶ岳の合戦。
戦国武将は補給を考えていた??
日本陸海軍を批判している。
戦国武将でさえ昭和の陸軍より補給を考えている。

南北戦争がある。輸送、通信を使った初の近代戦と言う!
高坂正堯の本にある。プロシア参謀長モルトケが言ったと言う言葉。
「二つの武器を持った暴徒の争いには興味はない!」
北軍は兵の半分が兵站についていた。
それぐらい補給を考えている。
そのモルトケは鉄道・通信を重視した。
何より兵の迅速な移動を重視している。兵站である。
そして連絡!
それにより、デンマーク、オーストリア、フランスに勝つ。
アメリカ・スペイン戦争。マハンは海上補給路を重視する。
陸軍国・ドイツと海軍国・アメリカの違いなのか??
日本も海軍国であるが・・・・・・
日清戦争。
日露戦争。
第一次世界大戦と例がある。
中国大陸に進出した日本の陸軍の兵站のお粗末さ!!
負けた方は補給戦に負けている。
第一次世界大戦も、イギリスもあやわと言うところまで行っている。
その戦訓を、チャーチル、ルーズベルトは理解している。
それが第二次世界大戦に生きている。
学ばなかった日本は反対の方向に進む???
補給と言う物の考えがなっていない??
と言うより無い!!
自己の常識がある。
相手も同じと考える。
それが日本陸軍のようだ。

会戦があるとする。
会戦なので補給がいる。
アメリカは自動車社会である。
トラックをはじめ車に国民がなじんでいる。
補給も昔は軍馬である。
馬の補給と餌、体調と言うが馬調の管理が大変である。
水・餌もきっちり与えなければならないし、馬のひずめも洗う。
山本七平も戦争中、馬を管理していた。公害ならず黄害と言うか馬糞の始末に苦労した話があった。
ノモンハンの会戦も、ソ連の機動力を見くびっている。
日本は自国がそうなので相手もそうだろうと思うが、そんなものでは無い。
「ソ連の機動力を想像出来ない」 夢にも思わなかった・・・・・・・
もっとも海軍も、アメリカの戦力と言うか生産能力を想像出来なかった参謀が多い。

元総理宮沢喜一がいる。
自身東大法学部卒で、記者などの学歴を聞き、東大ならば何学部か聞く。
法学部以外認めていないと言う。
日本陸軍は 「陸大出に非ざれば人に非ず」
戦略・作戦偏重である。
ロジェステック、通信、情報、航空戦術は軽視される。
輜重兵科は落ちこぼれが行くところである????
実際に砲弾の輸送の例がある。
運べる弾数まで記述されている。よくあの中国大陸で戦ったと思うが・・・・・・・・
馬・人では輸送量は限られる。
中国大陸でトラックを使っている。自国製ではなさそう・・・・・・・・・・
この砲弾の使用量の推測も出来ない。
足りないところは精神力になる。
現在と何も変わっていない。
道路の交通量の予測。たいがいどころかほとんど当たらない。
が、誰も責任を取らない!!

「断じて行えば鬼神も避く」
「不可能を可能にする」
「溌剌たる指揮」
「迅速な機動」
「追随を許さない創意」

参謀は、三暴と言われた。
「横暴」「無謀」「乱暴」
「今や、軍は、周到着実なる作戦準備に邁進しておりまして、築城の促進、訓練の向上、新戦法の採用等、日と共に、『待つあるを恃む』 の必勝体制を完整しつつあります」

美辞麗句が並んでいる。
こんな文章を考えている。

「マリアナ地区は、たとえ海軍航空がゼロになっても敵をたたきだせる。計算では1キロあたり3,3門あればよいところへ、軽砲5門配置される予定」
何の根拠もない!!
読んでいて嫌になる!!
作戦重視で作戦だけ考える。
自分で考えない。成功の戦訓ばかり丸覚えする。

日本はアメリカの戦法を理解しているのか??
研究していてある程度は分かっている。
実際はどうか?
本土決戦を叫ぶ若手将校達!!
どうやって戦う気でいたのだろうか???
部隊の移動さえ出来ないと思うが・・・・・・・・

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