アメリカ (カナダ・メキシコ)

2016年3月 1日 (火)

本・文明の衝突と21世紀の日本(2000/1)・サミュエル・P. ハンチントン

93年に発表された「文明の衝突」理論は、その後のコソボ紛争、さらに東ティモール紛争でその予見性の確かさを証明した。アメリカ合衆国の「21世紀外交政策の本音」を示して世界的ベストセラーとなった「原著」の後継版として、本書は理論の真髄を豊富なCG図版、概念図で表現。難解だったハンチントン理論の本質が、一目のもとに理解できる構成とした。その後99年に発表された二論文を収録、特に日本版読者向けに加えた「21世紀日本の選択」は、単行本「文明の衝突」の読者必読の論文である。

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かの高名なハンチントンの本である。
「文明の衝突」の題名は良く知られている。
日本文明は、単独で評価されている??
それは知っているが………
今回は日本向けに一章割いている!!
内容は下記の通りである。

二十一世紀における日本の選択  政治世界の再編成
孤独な超大国          パワーの新たな展開
文明の衝突           多極・他文明的な世界

冷戦後の世界は、7or8の文明に分類される。
西欧文明・東方正教会文明・中華文明・日本文明・イスラム文明・ヒンドゥー教文明・ラテンアメリカ文明・アフリカ文明のようだ。
キッシンジャーによれば21世紀の国際システムは6つの大国になる。
アメリカ・ヨーロッパ・中国・日本・ロシア・インドのようだ。
いまやイスラムも入るのか??
どちらも日本は入っている。

人は、祖先、宗教、言語、歴史、価値観、習慣、制度によって自分を定義する。
そのうえで、文化的なグループと一体化する。
部族、民族、宗教のもとづく共同社会、国家、最も広い意味での文明と言う。
人類のほとんどの時期を通じて、文明間の接触は継続的であるか、皆無と言う。

日本の孤立が記述されている。全ての主要な文明は、複数の国が含まれる。
日本は、日本文明が日本国と一致している。
珍しいと言う!
海外に移住した日本人も多いが、アメリカではハワイを除いてアメリカ社会に同化している。
共通の文化を分け合える国は無いようだ。
日本になんらかの危機が生じた時、助けてくれる文明を共通する国は無い。
逆に助けなければならない国も無い??
日本は、東アジアのほとんど国から信頼されずに、恐れられている。
日米同盟を中国が認めているのは日本のかせになっているからと言う。
それが取られれば、日本の軍事力の増大、核保有に繋がると懸念している。
国際関係の理論からすれば、新興勢力に対しては、
「勢力の均衡を維持する(バランシング)」か、「追随する(バンドワゴニング)」
のどちらかの対応を取る。
日本は常に、追随する(バンドワゴニング)のようだ。
日英同盟。日露戦争に勝利できた。
三国同盟。アメリカに負けた。
日米同盟。繁栄を享受出来た。

しかし今の中国の台頭からすれば、日本は中国と結ぶ可能性があると言う。
著者の分析はそうである。
100年の3つの戦争でドイツとフランスは、協力的な関係になった。
日本と中国(韓国も入るのか?)の間でそうなるには、中国側には寛容が、日本側にはあゆみよりが、そしてアメリカの後押しが必要である。
東アジアの将来の平和と幸福は、日本と中国が共に生き、共に進む道を見つける事であると!!!
大変分かり易い結論であるが、現状では不可能である??
「中国側には寛容が、日本側にはあゆみより」があるとは思えない状況である!!

現在、アメイカの一極体制であるかのようである。
アメリカは、慈悲深い大国では無い!
自国にとって都合のよい事を押しつけている??
ソ連が崩壊して、世界は二極体制から一極体制になった??
アメリカは世界から好まれていない??
アメリカが批判する反米独裁指導者は、アメリカが非難すればするほど自国での評価は上がる。
世界最強の大国に立ち向かったと評価される。
孤独な超大国である。
強引に介入し、搾取し、一方的な政策を遂行して覇権を追及する国、偽善的で二枚舌の国である。
「金融帝国主義」「知的植民地主義」の路線をとり、外交政策が、国内政治に左右されると言う。
一極・多極主義。
アメリカが一極で、他の多数の大国がある。ユーロッパ、ロシア等の文明国になるのか?
地域大国、例えばアジアにおける日本との関係を強化する。
ブラジルが強くなればアルゼンチンと。
ロシアが強くなればウクライナと??
同様の文明に属する地域大国と、それに次ぐ地位の大国との関係は、異なる文明との関係より敵対的でない。
前者は、欧州連合とイギリス、ロシアとウクライナ、ブラジルとアルゼンチン、イランとサウジアラビアであり、後者は、中国と日本、日本と韓国、インドとパキスタン、イスラエルとアラブ諸国である。
ロシアとウクライナ、イランとサウジアラビアはどうなのかと思うが??
アメリカも押し付けは止めて、一極主義を捨てた方が、得る物は大きい???
①   一方的な介入を止める。
②   アメリカの価値観が絶対と思い、他国と共通していると言う考えを止める。慈悲深い覇権国とは思わない。
③   唯一の超大国としての地位を利用して他国の協力を促しアメリカの利益のかなうやり方を行う。
④   ヨーロッパとの関係が孤立化を防ぐ最も重要な手段である。

そう言う分析である。

文明の衝突!!
最近は分離独立の話が多い。
冷戦後に、世界政治は多極化し、多文明化した。
冷戦時代は、二つの超大国があり、他は、同盟国・衛星国・依存国・中立国・非同盟国だった。
冷戦後は、構成国・中核国・孤立国・分裂国・引き裂かれた国家になる。
ソ連は、衛星国に自治国等沢山作り、分断させている。
ウクライナのクルミアもそれが今問題になっている。
民族・宗教・言語・文化・文明がどれだけ重要なものになっているのか??
イスラムは人口が増加している。
先進国と呼ばれる国が人口減になっているのに、イスラムは増加している。
この増加人口を養えない。テロリストにしかなれない???
ここら辺りは読んでいて頭が痛くなる。
それほど複雑である!

ユーゴスラビアが無くなった。
スロベニア、クロアチアはカトリック。
セルビア・モンテネグロ、マケドニアは東方正教。
ボスニア・ヘルテェゴビアは部部的にイスラム。

ソ連も解体した。
バルト3国のカトリックとプロティスタント。
ロシアの正教。
イスラム諸国に分かれた。
コーカサス・中央アジアの諸国………

フォルト・ライン戦争と、コミューン戦争。
コミューン戦争。
民族的、宗教的、人種的、言語的な集団で起こる。
フォルト・ライン戦争は、長期的であり、暴力的である。イデオロギー的にに曖昧である。
異なる宗教の間で起こる。
世界が相対的に小さくなったので、援助がし易くなった。
国際的なネットワークの為、長く戦えるようになり、結果として紛争が長引いている。

来たるべき時代は文明の衝突こそが世界平和にとって最大の脅威であり、文明にもとづいた国際秩序こそが、世界戦争を防ぐ最も確実な安全装置と言う!

最後に中西輝政の解説がある。
21世紀に日本が、アジア・世界でどういう態度を取るのか?
これは中国をどう見て、どう対応すかと言う事になるようだ。
著者は中国がまだまだ発展すると思っている。
中西輝政は違う意見であるが………
中国が今以上になった時、日本は西欧と結ぶのか?
それとも日中同盟に走るのか?
著者は、日本の選択を示唆していると!!

2016年2月19日 (金)

本・国家の謀略 単行本(2007/11)佐藤 優

異能の外交官が初めて公開する「インテリジェンス」の技法。この「情報工学」を官僚だけに独占させておく手はない、ビジネスマン必読

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2007年なので10年にはならないが、それに近い月日である。
が、読んでいても今となんら変わらない!
内容は下記の通りである。

Ⅰ インテリジェンスという名のゲーム
Ⅱ ニッポン・インテリジェンスの潜在能力
Ⅲ 陸軍中野学校という最強インテリジェンス機関
Ⅳ ワールド・インテリジェンス
Ⅴ 今日から使えるインテリジェンスのテクニック


個人的には、イスラエルと中東、中野学校が興味深かった。
インテリジェンスに日本は「秘密戦」という術語をあてた。
(積極)諜報、防諜、宣伝、謀略が含まれる。

中野学校!!
日本では評価されていない??
と言うより悪と考える人がいる。
左翼か?リベラルか?
著者の戦前の諜報大国は、イギリス・ソ連・日本と言う。
戦後は、イギリス・イスラエル・ロシアと言う。
アメリカは入っていない。
巨大な軍事力を持てば、諜報に頼らずに勝てるようだ。
中野学校では、語学・酒の飲み方・歓楽街での遊び方・スリの方法・甲賀流忍術の記憶術等を学ぶ。
日本の伝統的諜報技法を生かす、総合的インテリジェンスを確立する。
見るからにスパイと分かるのは映画だけである。
「天皇陛下」という言葉を聞いて起立する。
そんなことするのは軍人だけである。
そんなところから教育する。

「反ファシスト勝利60周年」という名の対日謀略宣伝が始まる。
何も変わらない!
もっとひどくなっている。
今は70周年記念で、北京で軍事パレードがあり、韓国首相も出席する。
何でも日本に勝利したと言う。
「過去の清算が出来ていないから、靖国問題で中韓と対立し、償い問題で北朝鮮とも国交樹立が出来ず、北方領土問題ではロシアと対立している。
近隣国すべてと対立するのは、近隣国すべてが変な国なのか?
日本に問題があるのか?」
そう言う宣伝戦を仕掛けられる………

現実に仕掛けられているが………・・・

諜報機関のリクルート。
公募型のアメリカに、縁故型の欧露!
ロシアプーチン大統領がKGBに入った経緯が面白い!
思い詰めた「憂国の士」に、「徹底した理想主義者」は敬遠される。
ただでさえ複雑な状況を余計に複雑にする。

「プロパガンダ原則」がある
1、         守勢法と攻勢法。宣伝は攻撃しなければならない。
2、         受動法と能動法。相手の弁解・欠点を指摘する事無く、わが方の計画によって敵を引き回す。
3、         1回法と反復法。常に反復する。
4、         抽象法と具体法。「人心に食い入る宣伝を選び、直接的な利害に訴える」
5、         理性法と感情法。国民大衆には感情法が良い。
小泉首相の郵政選挙を例に出している。
人には学校の成績と異なる、地アタマがある。生きていく上に必要な頭である。成績とは関係ない。

胆力を鍛える。
それを試験する。絶体絶命の状況下で切り抜ける事が出来るのか??
身分を示す物が無い状態でどう切り抜けるか??
これは面白いと思う!
著者の記述にある、ゲーム感覚が必要という話も良く分かる。

ニッポン・インテリジェンスの潜在能力として以下の話がある。
ロシアでは、「アリ・猪木戦」は有名だそうだ。
裏で回っている。
著者はその猪木議員を使って情報を仕入れたようだ。
持っているカードをいかに有効に使うかということのようだ………
外交官は間違いなく引っかけられようとしている。
上海老領事館員自殺事件がある。
この国を信じるのですかね??
相手は孫子の国である。
これは自主申告で免責とすべしという!
テロに怯える姿を見せれば、テロの標的になる。
イスラム国の誘拐殺人を予言している感じがする………

陸軍中野学校という最強インテリジェンス機関で、中野学校に一章を割いている。
中野学校については、もっと評価されても良さそうである。
「謀略」「偵諜」「宣伝」「国体学」「人に対する薬物致死量調」など8編あるようだ。
国体学というのが凄い!
ヒュミント(人的情報)能力を持っている。
カネ・セックス・甘言・脅迫・詐術などあらゆる方法がとられる。
セックスに酒は限度がある。
が金が限度が無い。
金に目が無い人間は信用できない???
「愛」「誠」
謀略と関係なさそうな言葉が長続きする。
脅し、騙しなどは1回きりで終わってしまう。

イタリア・ドイツの敗北を予想し、アメリカ上陸に対するゲリラ戦の計画をする。
いろんな事をやっていたようだ。
堀栄三の名前も出て来る。マッカーサーの参謀と言われアメリカの動きを予測した。

南朝方のイデオロギーに山伏のインテリジェンスを取り入れる。
「この道においては、全てが参考意見に過ぎない。自分で考え、自分で編み出し、自分で結論せよということである」
著者の言うように、日本独特のインテリジェンスがある。忍術・忍びも参考になる。
それを構築しなければならない。
この章は大変面白い!

ワールド・インテリジェンスの例がある。
アメリカ・イギリス・ドイツ・ロシア・イスラエル・北朝鮮・バチカンを例としてあげている。
アメリカ、ウオーターゲート事件がある。これに対する著者の深読みがある。面白過ぎるが………
イラクのフセイン大統領の処刑がある。
これに対するイギリスの対応がある。
処刑された二人の息子の写真で、リビアのカダフィ大佐を脅したようだ。
ドイツ人は頭が良過ぎる。というより考え過ぎると言う事なのか??
東ドイツの情報機関シュタージの話がある。
相当な事をやっていたようだ。
東ドイツの人権弾圧の追及を止めた。
親子・夫婦の密告から教会関係、明らかになれば回復不能の亀裂が走る。
それよりも欧米各国に西ドイツに対する浸透工作の記録が公開される事が恐ろしい。
というのが著者のみたてである・・・・・・・
イギリス流インテリジェンス。
「ウソのような真実」「真実のようなウソ」をたくみにブレンドして工作するのがイギリス流???

ロシアは話題が多い。
今だったら当然ウクライナである。
中央アジアの国々。
ロシア正教会。
バルカン半島。
チェチェン戦争。
プーチン大統領の戦略も面白い。
が、今と比較するとどうなんだろう・・・・・・・・
又最新版の著者の本を読めば面白いだろう。

イスラエルは面白い。
モサド関係の本もよく読んでいる。
「悪魔の弁護人」
魔女とされた被告人に裁判所がつけた弁護士を指す。
どんな屁理屈でも良いので、被告に有利になる論拠を見つけ出す。
同じようにモサドにアマンの情報を徹底的に行い、報告書を首相に提出する。
首相は、その上で政治判断を行う。
「官僚の判断で国を謝ることは、国民に対する背信行為である」
「映画 ワールド・ウオーZ」がある。
これに9人まで同じ意見なら、10人目はどんな意見でも良いので反論しなければならない。
そう言う場面があった。
同じ事なのか???

著者は日本はイスラエルを支持しなければならないと言う。
イスラエルは、アラブ諸国の存在を認めている。
がイランはイスラエル抹殺である。
そのことからもどちらを支持すべきか??
日本には極端な親アラブ派がいるようだが………
このイスラエルの記事は面白い。
日本は、どこまで対応で気のだろうか?

北朝鮮外交があるが、日本は何処までやる気なのか?
核を持つ米中露の思惑がある。日本とは考えが合わないようだ。
中東とも絡んでくる。
イランの核疑惑にミサイルである。
もっと真剣にやれば、攻勢に出れる。
が日本の政治家には売国奴的な政治家も多いようだ………

バチカンの記事もある。
ナチスドイツの逃亡を助けた??
中野学校もバチカンの布教方法を手本にした。
ヨーロッパは複雑と思う。
民族に国家!
「キリストの身体(コルプス・クリスチアヌス)」
①   ユダヤ・キリスト教の一神教 ②ギリシャ古典哲学 ③ローマ法。
この3つの概念を総合した文化体系で、西ローマ帝国と、中世ヨーロッパの基本原理。
これを復活させる事が、バチカンの20世紀の基本戦略である。
二重忠誠の問題がある。
国家か宗教か??
21世紀のバチカンの戦略は、中東と中央アジアという。
中国も新疆ウイグルがある。
イスラム国と連携している。
これが、バチカンと中国の和解になっているようだ。

色々話があり過ぎて、忘れてしまう話も多い!

最後にテクニックが紹介されている。
プレゼント!
会食。記憶術、ホテルの利用方法など面白い。
著者の勧めるインテリジェンス必読の本がある。
①   『シグマベスト 理解しやすい政治・経済』松本保美
②   『情報のさばき方 新聞記者の実践ヒント』
③   日本の古典。古事記を勧めている。
①   ②は読んでみたいと思うが………

大変分かり易い、面白い本でした。
又読み返してみたい本である。

2015年9月24日 (木)

本・ドゥーリトル日本初空襲―1942.4.18(1997/7)・ 吉田 一彦

1942年4月18日、ドゥーリトル中佐率いる陸軍爆撃機B25の16機は、東京を中心に日本本土に爆撃を行い、成功をおさめた。軍事的には物理的損害を与えることはできなかったが、心理的影響は戦局に重大な作用を起こしたのである。すなわち、連合国側の士気を大いに高めたのだった。本書は、日本初空襲に関する多彩な資料の提示だけでなく、ドゥーリトルの生涯の逸話をも集めた長篇戦争ドキュメントである。

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著者の本はよく読んでいる。
ファンである。
谷光太郎、三野正洋とかと並んで好きな作家である。
第2次世界大戦を主に記述している。
この本は相当前に読んだ。
もう発行されていない。前回はアマゾンで、今回はブックオフで買った。
前回とは違った面白さがある。年を取った・・・・・・・・

ドゥーリトル日本初空襲を描いている。
日本の真珠湾攻撃に対する報復の動機から始まる。
準備。
攻撃。
それからの結果、ドゥーリトルの半生も記述されている。

真珠湾攻撃の後、アメリカは報復を考える。
発想が柔軟だろう・・・・・・・
双発の爆撃機を空母から発進させる。
これに該当するのがB25爆撃機。
高性能であり、防御も考えてある。
これを空母から発進させて中国大陸に着陸させる。
中国蒋介石は渋る!!
後で日本の報復を受ける。
爆撃後引き返して空母近くに着水して拾って貰う案もあったようだ。
蒋介石は説得される。
訓練もある。
実際に空母から発進できるのか?
そんな訓練をすれば秘密が漏れる。
空母にB25を並べていた場面がある。
スパイに見られていたらどうすのか心配している。
ともあれ空母ホーネットである。
護衛の空母はエンタープライズ!
アメリカは、ハルゼ―、ミッチャーの名前がある。
後で見られたら困る物は、B25に載せていない。
高性能の爆撃照準器も積まない。
そこまでの苦労が記述されている。

航海も日本の真珠湾の時と同じでハラハラドキドキである。
無事攻撃機を発進する。
被害は大したものではないが、日本に対する威嚇にはなっている。

日本の捕虜の対応が問題である。
処刑までしている。
これは問題である。
中国大陸に着陸している。民間人に殺傷を与えたとして処刑している。
国際感覚が無い。
こう言うのは、必ず報復を招く!!
処刑したと言うので、アメリカでも報復が叫ばれる。
がこの時期相当数のアメリカ兵が捕虜になっている。
これを考えると、そんな事は出来ない!!

爆撃の結果がある。
日本はこれによりミッドウエー作戦を敢行する。
それだけではないが、積極的に作戦を決める。
山本五十六が恐れていた攻撃である。
これによる、日本国民の反応を恐れた。
そのおかげで、索敵、哨戒の重要性が増し、それに戦力を裂かれる事になる。
サンゴ海海戦がある。
これに瑞鶴、翔鶴の大型空母を参加させるが損害を得る。
ミッドウエ―海戦も、真珠湾以来の6隻の空母を出撃させておけば、結果は違ったものになっている???
爆撃により、いろんな影響が出ていたようだ・・・・・・・・

爆撃に対する日本のアメリカに対する報復がある。
潜水艦から攻撃機を発進させたようだ。
被害は無くてもその対策に戦力を裂かなければならない。

日本は有名な風船爆弾がある。
これを三野正洋は愚の骨頂と言った!
がそれ程の被害は与えていないが、残骸が爆発して死傷者も出ている。
そうなれば、いつ来るかも分からない風船爆弾に備えなければならない。
やはり対策に戦力を取られる。
これはやはり効果があったとも言う。
日本はかの有名な石井、731部隊がいる。
この風船爆弾に、細菌を仕込まれる事をアメリカは恐れた。

この後日本は暗号電報を沢山打つ。
これが解読の資料になったようだ。
そう言う話もある。

敗戦によるドイツの証言がある。
化の高名なシューペア大臣がいる。
かれは空爆でドイツは屈服させられたと言う。
この証言は信憑性があると思うが・・・・・・・・・

ドゥーリトルも変わった人間のようだ。
アメリカは戦時では人間性より能力を重視する。
著者が功績をあげている。
航空機の燃料のオクタン値の問題がある。
100オクタンを推奨する。
やはり性能に差が出る。
日本、ドイツは石油に苦労しているので、高いオクタン値の燃料を使えない。
バトルオヴブリテン!!
スピッツファイヤーとメッサーシュミット・Bf109がある。
どちらも高性能エンジンである。
ロールスロイスにダイムラーベンツである。
同じ重量であるが、排気量は25%ダイムラーベンツが大きい。
が、燃料で何とか互角に戦えたようだ・・・・・・・・
そう言うエピソードも沢山記述されている。

相変わらず著者の本は面白い。
今又読み返している本も多い!
順次読み返して行きたい!!

2013年8月 2日 (金)

外交敗戦―130億ドルは砂に消えた②開戦後から支払いへ・手嶋 龍一

イギリスの外交官の言葉!
「敵についての知識は、神からも悪魔からも得る事は出来ない。洞察によってのみ手に入れる事が可能である」
「人の国に情報を頼っていて、どうして独自の外交を望めるのか?自らの力で検証できずに、自国の政策を満足に遂行できるのか?」
イスラエルは、日本に情報をくれたようだ!
インテリジェンスは、ギヴ&テイクの世界だそうだ!
イギリスはパイプ、水の補給とおもわれるパイプを破壊したい。それは日本が知っていた。
この業者の情報はイギリスに伝えられた。
これによりイギリスは日本にギヴをする。
イスラエルは戦後にかけていたと言う。

国連決議に反対したのはキューバとイエメン!
イエメンはフセインよりクウェート侵攻の分け前を貰う密約を結んでいた。
イエメンにとっては、高くついたようだ!

開戦の日本への連絡はあった。無視されたわけではない。
大使に通告したベーカー長官は、4日後に日本に対する請求書を突き付ける!

最初から、資金援助を期待していたようだ。
特に日本とドイツに!
この辺りのやり取りは読んでいて辛い。
現実に、資金と言ってもいくら出すのか?
変に策に溺れる。
こちらから言いにくい。いくら要求されるのかを探る!
最初はアメリカも130億ドルも思っていない。
外務省と大蔵省の対立がある。
最初は12億5千ドル。
10億ドルを明示すのに対立がある。外務省と大蔵省が責任のなすりつけあいをする!
次に30億ドルになる。
45億ドル、60億ドルとだんだん上がって来る。
長引けば長引くほど不利になる。150億ドルと言う数字が出て来る。
90億ドルの話が出て来る。

戦費を決める。
これには著者ははっきり大蔵省を批判している。そうとしか読めない!
橋本大臣とブレイデイ財務長官が会談する。
これは、サシで行われた。駐米大使は同席を断られた!

大使は原則として出席する。
同席を求めるが、双方の財務当局が取り仕切る。
大蔵省は、異存はないがアメリカが差しで会談したと言うのだからどうしょうもない!

と言うことで、同席できない。
大蔵省は予算を握っている。どうも逆らえないようだ!
この大蔵省対外務省を見た通産官僚は、外務省に冷ややかである。
「国益の為に大使の同席が必要なら、何度でも、どのような方法をとっても、自らの主張を訴え続け、少しも怯むでない。外務省は対大蔵戦争の単なる敗残者にすぎない」
この章を読んでいて、本当に嫌になった!
税金の使い道を何と思っているのかと思うが・・・・・・

90億ドルは全てアメリカに行くのか?他の国には?
円建てか、ドル建てか?
日本は円建てで今まで支払ってきた。が戦勝で90億ドルが85億ドルに減った。
同じくドイツは差額を認めてさっさと支払った。
余計に日本を追い詰めることになった!
結局は支払う。

何事もそうだが、やるなら」さっさとやるべきである!
遅れれば感謝もされない。厭々出しとんか!と言われる。
イギリスもフランスも金が欲しい。

この送金の窓口になったのは東京銀行。
思わぬ金に、運用して20億円を儲けたと言う!
アメリカがこれは絶対内緒だと言ったようだ。議会にばれればどうなるか分からない!

第2次世界大戦前のドイツへの外交の話が出て来た。
二元外交!大島武官と東郷大使。大島駐独大使は死んでもよいのではないかと思うが・・・・・・
この例も嫌になる話だ。

対日批判の中で、何とかしようとした人たちもいる。
その例が記述されている。
宝物を売り献金した小学生。
献血をした人たち。
日本でもやればよかったのにと思うが・・・・・
クウェートに感謝もされなかった。敗戦国だ。
勝利した国はイスラエルとイランとも言う。両者とも我慢した結果だ!

クウェート大使、日本大使館に逃げ込んだアメリカ大使を保護した。
アメリカが最も感謝するエピソードだが、無視に等しかったようだ。

最後に思ったことは、なまじ折衷案でリーダーを選んではいけないのでは?
村山、宇野、海部・・・・・・・
もっとも、鳩山、菅もいる。
平時であれば問題ないが、乱世ではもんだいがある。
気の毒であるが、なったのが間違いだった!
省益があって国益がない!情けなくなってきた!
大作である。
著者にはご苦労さんです、と言いたい!(著者は迷惑だろう)

外交敗戦―130億ドルは砂に消えた①侵攻・手嶋 龍一

それは、大蔵省、外務省の暗闘が招いた結果に他ならなかった。湾岸戦争終結後、クウェート政府が発表した感謝国リストに“JAPAN”は存在しなかった。
130億ドルもの国家予算を投じ多国籍軍を支援しながら、ニッポンを迎えたのは、世界の冷笑だった。
戦略なき経済大国の 「外交敗戦」を、 『ウルトラ・ダラー』 の著者が圧倒的な情報力で描ききる。


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読んでいて辛くなる!
FSXの続編にあたる感じ。圧倒的な情報力で描かれると言うのも分かる。
読んでいて思ったが、日本は省益が合って国益がない!
この時思った事は、公明党の主張である。
条件付き賛成、後方支援に使うことを前提とする。
おかしいんじゃない!
これは思った。

イラクのクウェート侵攻がある。
クウェートは金満国である。石油で潤っている。
支配者達は、イラク軍が国境に迫っても何もしないで、遊びふけっている。
アメリカの国民は何故クウェートの為に血を流さなくてはならないのか?
日本は何もしないのか?イラク・クウェート産の石油が12%の輸入量でありながら・・・・・
日本はいかに中東に依存しているのか?

最初に瀬島龍三の訪米がある。
この侵攻に、サウジアラビアが反応する。
バルダル王子が動く。
アメリカの軍事的援助を求める。
日本にも好意的である。
何故ならサウジ一国で戦費を調達出来なのが分かっている。
期待は日本だ!

イラクの戦略!
フセインは、アラブ首脳にクウェート侵攻は無いと明言した!
アラブ以外にこの発言をして、騙しても大きな問題ではない。
アラブ同胞を騙した事は致命的だと。

サウジと言うか、西側にとっての最悪のシナリオ!
クウェート侵攻後、速急にサウジアラビアへ侵攻しなかったのは何故か?
アメリカの用意も出来ていない時にやればどうなっていたか?

静かなる戦争時、開戦前にイラクが、イスラエル攻撃に走ったらどうなった?
アラブの同胞に対する侵攻なので、イラク包囲網が出来ていたと言う。
が、ここにイスラエルが絡んでくるとそうではなくなる!
どうしても対イスラエル戦が優先される。
アラブVSイスラエルの全面対決になる。
そうなれば収拾が付かなくなる。

最悪のシナリオになる。
イラク・イラン戦争の当事者イラン、。中立を守ると言うが、イスラエルが参戦すれはイラン側に立つ!
シリアは?
ここで面白い話がある。蛙の子は蛙!じゃなく鳶の子は鳶か!
シリア大使、小野寺龍二。第2次世界大戦のスウェーデンの小野寺信の息子!
シリアのイスラエルへの攻撃の可能性は少ない!
探り出す!

中国大使とえらい違い!父は切らなくてもよい腹を切って責任を果たした!息子は切らなあかん腹を切らなかった!

イラクのイランへの空軍機の避難の情報!
この情報を聞き出す場面だ面白い。やはり金と酒と女なのか?
イスラムに酒を持ち込むのは大変だ!
著者の表現も面白い。
日本の情報など、歯牙にもかけなかったアメリカもこの情報は、続報を求めた!
イランも老練な大国と言う!ペルシャの末裔である!
わざと日本を通じてリークしたかもしれない。
日本と言うのがミソなのか?

どうもあの当時の日本の国会を見ていて思っていたが、人的貢献で参加する気は無かった!
金も出さない木だったのではないか!
憲法を盾にとっている。
しかしアメリカは、日本が自衛隊を派遣するのは難しいと分かっている。
それならば後方支援に回るなどやる事はあるはず!
掃海艇、給油船を出してくれれば貢献になると言われていたようだ。
これに対しても反対意見があり出来ない!
反対する方もどうかなと思う!
反対するのは、対外的な交渉などした事がないと思う!
協力する気がないと言われても仕方がない!
小田原評定・・・・・・・・

船舶派遣でも民間になる。何かあった時の補償はどうなるのか?
それなら別組織でと言うことだが、又揉める!
やにがなんでもやると言う気がないと感じた。
要はかってに戦争しているのになんで日本が関係しなければならないのか?
万年野党になると、考えなくなる例なのかと思ってしまう。
隣が火事なのに、燃えているのに何で、誰が消火するのかと議論しているのと変わらない!

2013年8月 1日 (木)

たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て③紛糾の議会・手嶋 龍一

ここで議会工作になる。
拒否権を行使できるようになるには、FSX推進派は34表取ればいい!
これが微妙になる。票読みが行われる。
信念を持っての投票になる。
松永・シンプソン連合が票読みをする。
勝てない!ここから反対派に切り込んでいく!
共和党の大統領なので、民主党は反対に回る。

民主党ビル・ブラッドレー上院議員、信念に従って賛成する。
日米共同開発を阻止すれば日本は自主開発に走る。そうなれば三菱の一人勝ちになるだけだと!(買いかぶり過ぎではないのか?)
ソ連に変わる敵を、日本にしてはいけない。
結局は自主開発を認めるか?共同開発か?
最新鋭のソースコードは供与されないので、日本はその自主開発に走った。
そうなる事を見越した発言だ!

松永大使は電話魔と言う。
日本の全日空がエアバスではなくボーイングの採用を決めた時、クリスマスの夜の10時過ぎに、関係閣僚、ボーイングの地元議員に連絡したと言う!
時を間違わない!メチャメチャ喜ばれたと言う。
ハワイ選出の日系議員、スパーク・マツナガ。
投票の名前を呼ばれてもパスする。
そして最後に自分の票が決定するとき、33票VS66票の時、民主党に逆らってFSXに賛成票を入れる。
政治生命をかけて信念を貫く!
そう言う密約を結ぶ。凄い話があったものだと思った!
最終の手前まで揉める。
対日強硬派と言われるアイオワ選出のグラスリー!賛成する。
ここで34票取る!
34票VS66票!1票差だ!

この後に松永大使のタフさが記述されている。
このアイオワのグラスリー議員!
松永大使自ら便宜を図る。
日本に進出しようとする靴屋の面倒まで見ていたようだ。靴屋が議員と親しいのを知っている。
ワシントンの外交団。松永大使のタフさを認める。イスラエルと対等に議会工作できるのは松永だけだと!
採決の1年前に、アイオワの選挙民対策のシンポジュウムに事務官を出席させる。おんぼろ飛行機に乗って。
議員が飛行機まで見送りに来て、「助力がいる時は遠慮なく言ってくれ!」
この状況を読んだわけではないが、あらゆるところに布石を打っている。
中国大使とえらい違いを感じる!

アメリカで最も聡明な知識人、ハロルド・ブラウン博士。
日本が将来軍事大国への道を選択するシナリオは一つしかない!
通商摩擦と言う。第2次世界大戦前と同じなのか?
アメリカが保護貿易に走る。そうなれば日本は自立を目指す。
核武装に走る!石原慎太郎がいる!
そうならないように、兵器の共同開発を進め日本が勝手に造らないようにする。
安全保障の傘をかざし続けることが重要と言う。どんなに苦しくとも・・・・・・
日本には空母機動部隊や戦略爆撃機を持たせてはいけない。

がアメリカは傭兵となってはいけない!
妥協の産物の、日米FSX共同開発!
世にたけた二人の老人政治家が、足して2で割った妥協策として考え出されたものと言う!

メチャメチャ面白い?と言えば問題だと思うが、裏事情も分かり辛くなった! 
最後は湾岸戦争の話になっている。
これは外交敗戦を読もう!

たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て②孤独な反乱・手嶋 龍一

ここにアメリカの技術が一方的に盗まれていると思う外交官がいた。ケビンカービン!
孤独な戦いを進める!
たった一人の闘いを進める!
双方納得した訳ではないが、共同開発で進む!
がここからケビンカービンが反乱をおこす!
アメリカはレーガンからブッシュに大統領が変わる。
変わるのは翌年だが、この決着が次期大統領に引き継がれる。
空白期間がある。
これが凶となったようだ!
ワシントンで反乱?を起こすカービン!
反FSX陣営を立ち上げる。
FSX不承認決議案が提出される。
これは条件闘争なのか?FSX潰しなのか?
アメリカ政府内の対立がある。
日本の航空機の技術がアメリカほどで無い。アメリカは技術を一方的にとられるだけだと!
日本から貰う技術などなにも無い!
それ程言うなら、金をかけさせて自主開発させればよいのと思うが・・・・・
身の程を知れ!と言うことなのか?
が、日本の技術をやはり恐れている。
アメリカより上に行く恐怖がある。
それにアメリカには日本に対する不信感がある。
そう言う内情が記述されている。

日米間で「日米合意内容の明確化」 がなされる。最後まで問題を引きずった生産段階でのアメリカ側ワークシェアが「総生産額の約40パーセント」と明記され、技術移転の面においても
「日本側は、アメリカ側が入手することを希望するすべての技術を、すでに合意された手続きにしたがってアメリカ側に移転する」 となっていた。
反FSX陣営はエンジン技術の対日供与を差し止める条件を付帯した修正案を上院に提出し、可決させた。FSXの死命を制するエンジン技術の供与が核心的な問題となる。ブッシュ大統領による初めての拒否権は、この対日エンジン技術供与反対に対して発動される。この拒否権は修正決議案に2/3以上の賛成が必要。

大統領が拒否権を行使出来なくなるのは、上院の2/3を押さえればよい。
つまり67票集めればよい!
その勢いがある。ブッシュ大統領もうかつに負けるかも知れないFSX法案を出しにくい!

ここで面白い話がある。
最初に決めた日米合意案を、政権が変わったわけではないが覆す。
これについてはアメリカも相当反対があったようだ!
日本も言いたい事はある。
信義の問題だ!

しかし現在日本も沖縄で同じ事をやっている!
自民党政権が決めたとはいえ、合意事項を平気で覆す!
お互い同盟国なのかと思いたくなる話だ!
最終的には、最新鋭のソースコードは供与しないと決まる。
これに日本は収まらない!約束が違う!
どちらも国粋主義者はいる。
石原慎太郎の名前も出て来た。亀井静香もだ!

この時のアメリカと日本の対立、アメリカ内の対立は読んでいて迫力がある。
著者の筆力なのか?
引きこまれるように読んだ!
登場人物が多い!

一応日米の見直しの結果がまとまる。
苦渋の選択になる。
安全保障と経済問題が一緒になる!
その合意内容も議会の承認がいる!
この時期アメリカ大使館には、松永信夫、加藤良三がいた。やはり人だとだと言うことを感じた。

中国大使とえらい違いと思う!
松永大使は特攻に志願している。終戦により助かる。一度死を見ている人は違うのだろう!

2013年7月31日 (水)

たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て①開発への経緯・手嶋 龍一

次期支援戦闘機・FSXを自主開発したい。それが、日米同盟のジュニア・パートナー日本の悲願だった。だが米国は、ニュー・ゼロファイターを許そうとしなかった。
ニッポンが独自の航空機産業を育て、ワシントンから自立していくことを恐れたのだ。国家的ビジョンを持たぬまま、孤立無援の闘いを続ける哀しき外交戦士たちの姿がここにある。

20130731_book2


著者の本は読んでいないのが多かった。
葡萄酒かあるいは銃弾かインテリジェンスの賢者たちと読んだ。
後は、スギハラ・サバイバル・ウルトラ・ダラー・外交敗戦―130億ドルは砂に消えた・たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て。
が今回全部読むことになるだろう!全部手配は終わった・・・・・
まず、「たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て」 からだ。
ドキュメンタリー小説。インテリジェンス小説。秘話になるのだろう!興奮する!

戦後の日本。朝鮮戦争でF86の修理を引き受ける。
これが技術の向上に繋がったようだ。
何処か?三菱重工とある。ゼロ戦を開発した技術陣がいる。

日本はニュー・ゼロファイターを造りたい!
が選択肢が限られる。
①アメリカから出来上がった戦闘機を買う。
②アメリカとの共同開発。
③日本の自主開発。
日本の技術者は当然自主開発したい。自信もあるのだろう・・・・・・・
アメリカはこの時期はレーガン大統領!
日本がアメリカの顔を立てたのか?
共同開発へ傾く!
母体となる戦闘機の候補は3機種!
F16ファイティングファルコン。F/A18ホ―ネット。F15イーグル。
戦闘機と言うか飛行物体のエンジンは一つであれば故障したときに墜落する。
空母艦載機は双発エンジンが望ましいと言う。海の上で故障すれば墜落しかない。
がどうなんだろう?そんなに信頼性がないのか?

被弾した時にエンジンが双発の方が生き残り易いのは分かるが・・・・・
結局F/A18は 婆さん芸者?
F15は高価すぎる。
F16 が希望だ!

空母艦載機は機数が限定される。戦闘機・攻撃機と分ける必要がある。
今は能力的には向上は期待できない。それに兵器の優劣でドッグファイトも決まる。
そなればそこそこの機体であれば戦闘用攻撃用の兵器をどちらでも積めるようにした方がよい?
それが、F:戦闘機。A:攻撃機のF/A18ホ―ネットになる。
が 『婆さん芸者』 と言われれば辛い!
しかし通産省は別の考えがある。F/A18ホ―ネットなら改造してもアメリカはクレームをつけないのではないか?

アメリカの保守派は完成品を買わせたい!
が国土の状況により目的とする戦闘機は変わる。
スエーデンは国情に応じた戦闘機を開発している。サーブ、ドラゲンだ。
かっては日本も国情に合わせてゼロ戦を造った。
イスラエルのラビレポート。
かってイスラエルも自主開発にこだわった!
ミラージュ戦闘機を輸入できなくなった。
その経験が自主開発に向かわせる。
出来ていれば凄い戦闘機が出来たと言う。
がアメリカはその戦闘機を輸出されれば困る。
必ず輸出する!
イスラエルは開発費の事もあり開発を断念したようだ!
そう言う経緯もある!

必然的に共同開発に向かう。
自主開発となれば、アメリカの逆鱗に触れる。
開発費に金がかかる。それを思えば費用対効果でも完成品を買った方が安い!
と言うアメリカ!
が感じる。金の問題ではない。
日の丸戦闘機、ニューゼロファイターを国産にしたい日本の、そして三菱重工の執念を!
日本は共同開発と言っても、改造は自分達で徹底的にやるつもりだったようだ。
三菱の意地がある。
それに100機程度の制作だ。
知日派のアーミテージは議会の反発が予想できる!
アメリカは必ず武器輸出に繋がると思っている。
日本にはそれだけの潜在能力があると思われている。

2013年7月30日 (火)

葡萄酒か、さもなくば銃弾を・手嶋 龍一

「政治のなかの死」を予感しながらもなお、権力の聖杯に手をのばす29人の物語(ストーリー)。ジョン・F・ケネディ、ロナルド・レーガン、バラク・オバマ、ヒラリー・クリントン、戴秉国、麻生太郎、小沢一郎ら29人を描いた人物ルポルタージュ。「政に関わるとは、すなわち、謀殺の危険と向き合うことなのである」

20130730_book1



面白い本である。2008年発行。著者はテレビで散々見ている。
どちらかと言うと、ヌーボーとしている。
どんな人間かと思っていた。
この本の前に、「インテリジェンスの賢者たち」 を読んでいる。
これは29のストーリーだった。
この本も29である。なにか意味があるのか?
手嶋 龍一版、政治家列伝か?

暗殺・謀殺の危機に耐える。常にそれに向き合わなければならない!
オバマ大統領も、常に暗殺の危険にさらされている。
が、それに立ち向かう!
この本の方が名前がポピュラーな人が記述されている。
が日本人は別だ。著者ならではの物語が語られる。

女にだらしない大統領。
クリントンの女性関係を洗いなおす。そして先に手を打つヒラリー!
自信家なのか?クリントンに言われる。
ガソリンスタンドでクリントンが、君がスタンドの従業員と結婚していればガソリンスタンドの奥さんになる。
違うワ!彼が大統領になるのよ!
前の本では、ゴルフのスコアを誤魔化すとあった。
こうなるとセコサしか感じれない。
ケネディ大統領。手当たり次第に手を出す。親子で女を融通する。
そう言えばマフィアのボスとも愛人を共有していたと言う!
昔はおおらかだ。シークレットサービスも逢引きに協力する。
今は女のスキャンダルで葬られる時代だ。

かって見た映画、ロバート・レッドフォード主演の 「ラストキャッスル」
この軍人を見ていると、ジョン・マケインがモデルなのかと思ってしまう?間違いないと思うが・・・・・
不屈の闘志の持ち主だ。
こう言う指揮官についていきたいと思う!
同じくビル・ブラッドレー!敗れざる者と言う。
確かに大統領にはなれなかったが、FSX問題に明確な回答を与えた。
日本に独自開発を許せば、三菱重工の一人勝ちになる。
冷戦が終わったと言って、新たな敵を 「日本」 にしてはいけない。
凄い人だと思う!

ジョン・F・ケネディの苦悩。
キューバ危機に海上封鎖を決める。
ロバート・ロベット翁!フクロウと呼ばれる。実力者である。

教えを請う!
核のボタンを押す決意があるなら解決するかもしれない。
そして海上封鎖を勧める。
これを言い渡した後、将軍たちは、大統領の事をメチャメチャ言ったみたい。
そのテープがあるそうだ。盗聴していたのか?

ヘルムート・コール
巨漢である。食通らしい・・・・・・・
信念の政治家か?
容易に国民投票にかけない。
代表制デモクラシー!選ばれたものが責任を持って決断する。
国民の顔色を伺わない!

姿なき交渉者!
日本人が記述されている。
最近著者の本を読むので、知っている名前がある。
谷内正太郎、斉藤邦彦、林貞行、松永信雄、近藤元次・・・・・・・
目立つことなく己の任務を全うする。

誰にでも名誉欲がある。
まして政治家は実績を残したい。
成功は千人の父を持っている。失敗は孤児である!
その例がある。
クリストファー・ヒルとコンドリーザ・ライス!
北朝鮮問題でポイントをあげようとする。
が相手もしたたかだ!思うとおりに行かない!
話は変わるが、外務省の田中均!
拉致被害者の件で被害者よりこれまでの交渉を優先する。
何か間違っている感じがする。
これも名前を残したいのか?

日本の首相達!
小泉純一郎、麻生太郎、安倍晋三、福田康夫、小沢一郎??
あまり良い話は少ない。あまりじゃなく少ない!
特に小沢一郎のインド洋給油問題。
なんでそうしたのか?
違いを見せたかったのか?
自立する日本と言う!
2013年になってもまだ騒がしい!
百才あって一誠無し!
と言われたのは徳川慶喜!
かき回すことしか考えていない感じがする!

あまり知られていない人もいる。
ドイツ元外相:ハンス=ディードリッヒ・ゲンシャー。ヨシュカ・フィッシャー。
ドイツの意見。北方領土にこだわっていていいのか?中国の台頭を考えればロシアとの関係をそのまましておいてよいのか?
混乱のバルカン半島。ボスニアにドイツが派兵する。ドイツが進軍すれば狙撃の対象にする!
1次派兵は後方支援に回ったが、2次派兵では戦闘部隊を送った。ドイツの決意の表れなのか?
フランス元首相:ドミニク・ド・ヴィルパン。イラク開戦に反対した。これはテレビでもよく見た!シラク大統領の腹心と言う!

最後に若泉敬の名前がある。著者が尊敬しているのだろう。国際政治学者と言う。
今日の日本の惨状をもたらした本質的な問題は何か?
本土決戦を回避して降伏した事と言う。
15歳で敗戦を迎える。
沖縄と硫黄島が日本で戦場となった。
ゆえに戦後日本の出発を担う十分な資格を持つと考え、深い敬意を表していたと言う。

色々な物語が印象的である!

2013年7月15日 (月)

なぜアメリカ金融エリートの報酬は下がらないのか ― 肥大する「超格差社会」のカラクリ・堀田 佳男

なぜアメリカのCEOは100億円も稼げるのか?なぜ貧困層3980万人のアメリカで革命が起きないのか?なぜアメリカ人の半分は国民皆保険に反対なのか?
なぜいまだにアメリカの製造業は世界一なのか?日本人に理解不能な「4つのなぜ?」に答える。

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●なぜアメリカのCEOは100億円も稼げるのか?
●なぜ貧困層4000万人のアメリカで革命は起きないのか?
●なぜアメリカ人の半分は今でも国民皆保険に反対しているのか?
●なぜいまだにアメリカの製造業は世界一なのか?
上記の4つの謎を追及している。

2010年発行で、まえがきに原油の埋蔵量の話があった。シェールガスは話題になっていない。
今なら少し、前書が違うのか?
具体的には詳しくは知らなかったが、何故アメリカのCEOがこれほど報酬を貰っているのか?
それは思っていた。リーマンショック以後も巨額な報酬を貰っている。
恐ろしいと思っていた!
この本では、金融機関への税金の投入があるが、それが不良債権?の処理ではなく、役員報酬に行くとある。
そうしなければ会社がやっていけない。
ここでその高額な役員、社員を雇っておかなければ会社が存続しない。と言う事らしい。
リーマンも破綻させたのは、故意にやった、見せしめの為ではなく、他の方法がなかったと言う!
世界的恐慌になるまでは予想できなかったと言う。
それ以来のAIG、GM、クライスラー等は破綻させないようにしたと言う。
が2008年から2009年にかけて、AIGには16兆円が投じられた。
が2008年のボーナスは、幹部社員400人が148億円を受領した。
2009年夏、新しいCEOの報酬は10億円をきれる額だったようだ!
AIG幹部は日本を見習って謝罪すべきと言った上院議員もいるようだ。
著者の経験で言っているが、アメリカは弁護士が必要と!
そうしなければスムーズに進まないと言う。
弁護士は依頼者から金を取ろうとする。
著者の離婚での費用は、著者曰く、金がないのでそんなに取られなかった。
その後弁護士に言われたようだ。「もっと金を持っている女を見つけろと!」
名だたるエコノミストの予測が全然当たらないと言う。
何の予測か?
半年先の経済予測のようだ!
当たる方が珍しいようだ。日本でも変わらない。金融機関の担当者が勧めに来るが、大きな話は当てにならない!
この2013年のアベノミックスの予測もそうだが、株の暴落も当てれない。
それより、まだ行けます!調子のよい話ほど当てにならない!
この前読んだ、著者の大統領選挙の話がある。
著者の予測、オバマVSマケインが外れた。
アメリカの不動産の考え方がある。
必然的に金のあるところに金は集まるようになっているみたい。
サムプライス問題で深い谷間に落ちたが、復活していると言う!
投資信託でリートがある。最近金融機関はこれを勧めに来る。
日本、アメリカ・・・・・アメリカは普通のサラリーマンでも豪邸に住んでいるそうだ。
ちょっとおかしい気がしないではないが・・・・・

SR、スーパーリッチ層。アメリカのトップ1%に満たない裕福層!
低所得者に支給される「スードスタンプ」の受領者が3440万人と言う。
大手金融機関の考え!日本でも変わらないと思うが・・・・・・
「自分たちを最優先し、顧客二番、三番以降がそれ以外」
何となくわかる。
著者は言う、革命は起きない。
今以上の階層の違いが生まれる必要性がある。
次に達成する社会システムが無い。
と言う事をあげている。
アメリカは学歴社会と言う。
単に学部卒では上にいけないようだ。
ロースクール卒でも、競争率が高いので、優秀になるみたいだ!
差別がある。


信じられない事例がある。交通事故で、黒人の少年が大きな傷になり縫った!
ところが健康保険にも入らず、現金もない。
それを言うと、縫った糸を抜いたと言う!
人種問題もある。経済より厄介と言う!
金持ちは自分に合った高額な治療を金がかかっても受けたい。
そう言う話が並んでいる。規制を嫌う考えもある。
銃の話もある。この本では出て来た。
全米ライフル協会。しぶといロビー活動をする。
アメリカは不況になると犯罪が増える。
そうすれば銃が売れる。
南部ではスーパーで銃が買える。
刀狩りは出来るのか?
アメリカの献金の話も出ている。
日本で思う以上に純粋と言う!
なんやかんやと言っても、アメリカの製造業はトップクラスだと言う!
考え方は色々ありそう!

不況こそ起業のチャンスと言う!
色々記述されている。
①火星への有人飛行
②肥満(著者言う、肥満になるように」出来ていると。チョッとでも車を使う。歩道もないところが多い!)
③ガン
④禁煙
その中でも教育、ホームスクール!
そのままの意味である。家で教育する。
公立高校では、麻薬や銃砲の危険性がある。
確かに今でも銃の乱射事件は多い!
これには進化論の問題もあると言う!いまだに進化論を教えるのは反対の意見も多いと言う。
日本でも渡部昇一が言っていたと思うが、自由な教育!
筆で書くことを重要と考える人もいるだろう。(今はあまりいないと思うが・・・・・)

極端な話スポーツしか才能のない人もいる。
日本でも公立学校の荒廃が言われている。
国が悪いのか?日教組が悪いのか?
話がそれたが、アメリカは多様性のある国と言う事なのか?

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    呉の大和ミュージアムです。 2012年9月に訪れました。