本・目からウロコの戦国時代・谷口克広
一般に誤って知られていることを取り上げて正しい説を紹介。また、第二に、あまり知られていない興味深い事実も紹介する。
面白さによって独り歩きした話が多い。質のよい史料をひもといていけば、そこには真実でありながら、真実としてとらえられずにいた事実が見えてくる。
長年、戦国史、特に織田信長を研究してきた著者が、そうした史料をできるだけわかりやすく解説し、戦国時代に精通した人にも初心者の読者にも、「目からウロコ」が落ちるような話満載の戦国時代の決定版!
著者の本はよく読む。
押しつけがましい事は無いし、他者への批判も適正(?)である。
内容的にはそんなに新しいものではない。
戦国時代はいつから始まり、終わるのか?
応仁の乱から始まり、1590年の秀吉による天下統一までとする。
著者が、普通にどうなのかと言う疑問に答えてくれる。
蓮如の教え。「支配者に従順であれ、年貢・公事をきちんと納めよ」
真宗の教義とはかけ離れた多数の一向宗信者が、現世に利益を求めて集まった。
北条氏康の河越夜戦。どうやら世に名高い夜戦では合戦ではなかったようだ・・・・・
鉄砲はポルトガルより先に、中国から伝来していた???
信長が楽市楽座を積極的に進めたのでは無さそう・・・・・
秀吉が人を殺したがらなかった?
実際に信長の命令で、皆殺しもやっている。
歳を取ってからは、自分の意志でたくさん殺している。
信長は荒木村重の家族を皆殺しにしたが、秀次の妻妾を皆殺しにしたのは秀吉である。
本能寺の変の黒幕説。
やはり単独犯とみた方が良いようだ。
安土桃山時代。
何故桃山と言うのか分からなかった。
吉野の桜に対して、桃の白い花の木を植えたからと聞いて納得した。
がどうもそうでは無さそう・・・・・
桃山と言われるようになったのは明治時代からと言う。
信長に追放された佐久間信盛。
本願寺を包囲しながら4年間、一度も戦わなかったと言う。
別の著作では、包囲中もお茶三昧だっとも言う。
安土宗論。
浄土宗と日蓮宗の宗論。
初めから日蓮宗の負けは決まっていたと言う。信長の日蓮宗の弾圧!
宗論は日蓮宗が勝ったようだが・・・・・・
木綿が信長に天下を取らせた。
木綿は便利と言う。鉄砲の火縄にも使える。
中国・朝鮮半島からの輸入に頼る。
が輸入制限され、尾張・三河で生産する。
木綿を制した信長が天下を制した???
清須会議の滝川一益の立場。
北条との戦いで敗れて宿老の座を外されて、清須会議にも呼ばれなかった。
と言うより、会議の日までに戻れなかったようだ!
といろいろな事柄について、真実でありながら、真実としてとらえられずにいた事実を浮かび上がらせている。
武田信玄の肖像画についての話もある。
謙信と一騎打ちしたと言う割には、太り過ぎと感じていた。
これも違うようだ。
と言うと、柴田勝家もどうかなと思っている。
織田信長の子供は22人と言う。家康は16人と言う。
信長に関して言えば、これだけの子供がいて誰も天下を継げなかったのは、器量不足だったのか?
親父の偉さが光るのか???
名前もよく変わるので分からない。
信長の弟、信行?信勝?
色々ありそう!
知っている話も多いが面白かったです!
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